2015年1月22日〜25日、WRC第1戦ラリー・モンテカルロが行われ、フォルクスワーゲンが表彰台を独占する快挙を成し遂げた。

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2015年シーズンの開幕戦となるラリー・モンテカルロは、フランス南部にあるギャップとモナコ公国を拠点としたターマック(舗装路)ラリー。15カ所、355.48kmのSS(スペシャルステージ)が用意され、総走行距離は1403.8kmとなる。

路面は雪や氷に覆われる部分もあり、タイヤ選択が難しいラリーといわている。


初日はSS1こそシトロエンのセバスチャン・ローブにトップを奪われたものの、SS2ではフォルクスワーゲンのセバスチャン・オジェがトップタイムをマークし、総合2位に。3位はフォルクスワーゲンのヤリ-マティ・ラトバラ、ミケルセンは7位でこの日の走行を終えた。


そして2日目、ラリーは大きく動いた。この日はSS3〜SS8が行われたが、初日をトップで終えたシトロエンのセバスチャン・ローブがSS3とSS6でトップタイムをマークする一方、SS4、SS5、SS7ではフォルクスワーゲンのセバスチャン・オジェがローブのタイムを上回り、SS7終了時には8秒差で2位に。

そして、この日最終のSS8で、ミスを犯したローブがマシーンにダメージを与えてしまい、結局デイリタイア。これによりオジェがトップに躍り出る。さらに、フォルクスワーゲンのヤリ-マティ・ラトバラが1分45秒4差で2位、アンドレアス・ミケルセンもラトバラの49秒4遅れで3位と、フォルクスワーゲンがトップを3を独占することになった。


3日目は、最初のSS9が安全上の理由からキャンセルとなり、SS10〜SS12の3ステージに。フォルクスワーゲン勢はリスクの少ないタイヤチョイスと慎重な走りでポジションをキープ、最終日のSS13〜SS15に臨む。

そして最終日も、フォルクスワーゲンの3台は安定した走りを見せ順位をキープし、1位オジェ、2位ラトバラ、3位ミケルセンと表彰台を独占した。


ラリー終了後、優勝したオジェは、「最高の幕開けになりました。地元のラリーであるモンテカルロで勝利でき、この喜びを言葉に表すことができません。今回スポット参戦したセバスチャン・ローブとも素晴らしいバトルができました」と述べた。

また、フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター:のヨースト・カピートは、「モンテカルロは他のどのラリーよりも、人的要因が結果に影響を与えるラリーです。われわれのドライバー、そして毎日ポロ R WRC を完璧な状態で送り出したチームを心から誇りに思います」と、ドライバーとチームをスタッフを讃えた。


2015年シーズン、最高のスタートを切ることができたフォルクスワーゲン。この勢いはどこまで続くのだろうか?

次戦のラリー・スウェーデンは2月12日にスタートする。

(Text by S.Ubukata)