2015年10月15日、フォルクスワーゲンはグループは欧州で約850万台のリコールを実施する予定だと発表した。
すでにドイツでは、EA189ディーゼルエンジンを搭載する該当車両240万台のリコールを決定。該当者には直接通知するとともに、専用サイトに車台番号を入力すると、車両がリコール対象かどうか確認できる。

対策は、ソフトウェアだけでなくハードウェアの改修も必要になるといい、2016年1月以降の実施の予定だ。

なお、車両は走行するのに危険はなく、また、2012年から採用されているEA288エンジンは該当しない。フォルクスワーゲン グループ ジャパンが正規輸入し販売した車両にも該当車両はない。

フォルクワーゲンのプレスリリース(和訳)は以下のとおり。

ウォルフスブルグ、2015 年 10 月 15 日 フォルクスワーゲンは、先週提出した対策案およびスケジュールをリコールによって実施するというドイツ連邦自動車運輸局(KBA)の早期決定を受け入れます。これにより今後、お客様が支障なく車両に乗り続けていただけることが、 明確になりました。

フォルクスワーゲン グループは、欧州(EU 28 か国の市場)で、合計約 850 万台のリコールを実施する予定となりました。担当当局によると、その台数には、 ドイツ国内の約 240 万台が含まれています。EU 28 か国以外では、それぞれの国において、実際にどの排ガスクラスに EA189 ディーゼルエンジンが該当するか詳細を確認する予定です。

フォルクスワーゲンは、お客様への通知を行い、直接、情報を提供いたします。 さらにフォルクスワーゲンのお客様は、例えば、2015 年 10 月 2 日(金)に設置されたドイツのウェブサイト(www.volkswagen.de/info)で車台番号を入力すれ ば、お客様の車両が該当するか否か確認いただけるようになっています。 そのほかの EU 加盟国、およびアウディ、セアト、シュコダの各ブランドでも、 同様のサイトが設けられています。

対策案にある技術的解決策については、現在、全力で対処しています。車両に必要な対策は、2016 年 1 月以降、お客様の費用負担なしで実施されます。 この必要な技術的解決策には、ソフトウェア上のみならず、ハードウェア上の対策も含まれています。これらの対策は、該当するシリーズとモデルイヤー別に、 目下、開発中です。あらゆる対策は、最初に担当当局に提案された後、該当するフォルクスワーゲンを所有するお客様に、数週間から数か月を経て告知され ます。

今回の決定で、お客様が支障なく車両に乗り続けていただけることが明確になりました。該当するすべての車両は、技術的な観点からは安全であり、走行することが可能です。 なお、現行の EA 288 型エンジン(2012 年以降、搭載開始)は該当しません。

(Text by S.Ubukata)