ラリー・ドイツは、ドイツ西部の街、トリアーを拠点に、21のSS、SS距離374.43km、総走行距離1394.50kmで争われるターマック(舗装路)ラリー。母国での優勝がないフォルクスワーゲンだけに、何が何でも優勝を手に入れたいところだ。
そんな期待に応えるように、フォルクスワーゲンのセバスチャン・オジェ、ヤリ-マティ・ラトバラ、アンドレアス・ミケルセンは21日のSS1から好タイムを連発し、上位3位を独占する。21日最終のSS8が終わった時点で、オジェがトップ、2位に9.5秒差でラトバラ、3位にその25.4秒差でミケルセンが続いた。4位のソルド(ヒュンダイ)とは31.9秒差を築いた。
22日もフォルクスワーゲン勢の勢いは止まらず、この日最後のSS17まで、ステージウイナーはオジェとラトバラの2人が独占するという状況。SS17終了時点でも、オジェがトップ、2位がラトバラ、3位がミケルセンという状況を守り抜く。
そして、23日の最終日、SS18でこそステージ優勝をM-SPORTのエヴァンスに奪われたものの、フォルクスワーゲン勢の上位独占状況は変わらず、オジェが今季6度目の優勝を果たした。そして、2位はラトバラ、3位ミケルセンと表彰台を独占することなった。
レース終了後、オジェは「待ち焦がれた母国イベントでの勝利を、このようなかたちで実現することができ、心からうれしく思います。初日からリードを広げ、最終日はポロ R WRC をフィニッシュさせることに集中しました」とコメントした。
また、フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクターのヨースト・カピートは「地元のラリーで1-2-3 フィニッシュを達成できたことは、今までのどの勝利よりも感慨深いものがあります。チームもドライバーも、プレッシャーに打ち勝って素晴らしい結果を残してくれました」と初の母国ラリー優勝を喜んだ。
次戦は9月10日〜13日に開催のラリー・オーストラリア。
(Text by S.Ubukata)