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午前9時30分から行われたプレスコンファレンスでは、フォルクスワーゲン グループ ジャパン代表取締役のスヴェン・シュタイン氏とフォルクスワーゲン乗用車ブランド取締役会会長のDr.ヘルベルト・ディース氏がスピーチを行った。
シュタイン氏は、「今回の出来事でフォルクスワーゲン グループが日本のお客さまをはじめ多くの皆様にご迷惑とご心配をお掛けしたことを、フォルクスワーゲン グループ ジャパンを代表して深くお詫び申し上げます」と謝罪するとともに、日本へのディーゼルモデル導入については、「以前ご案内したとおり、ディーゼルモデルの導入は予定どおり行います。しかしながら、いまはお客さまに安心して選んでいただける環境を整えることが第一だと考えておりますので、導入時期については見直すことにいたしました」と説明した。
また、来日したディース氏は、「フォルクスワーゲンは過ちを犯してしまいました。今回、われわれが大切にしてきたさまざまなことに反してしまったことについて、フォルクスワーゲンを代表して心よりお詫び申し上げます。お客さまの信用と信頼は私たちにとって最も大切なものです。私たちはフォルクスワーゲンブランドとその製品の信頼を再び取り戻すためにできることはすべて行ってまいります」と述べ、さらに、「私はこの危機を皆一丸となって乗り越えることができると信じています」と力強く語っている。
フォルクスワーゲンが生まれ変わるための手段のひとつとして、ディース氏はクルマの電動化を推し進めると主張。そのひとつとして「われわれはプラグインハイブリッド技術をすべてのフォルクスワーゲンの主力モデルに搭載します」と述べた。
それは、東京モーターショーのフォルクワーゲンブースにも現れていて、すでに日本デビューを果たした「ゴルフGTE」に加えて、日本導入予定の「パサートGTE」、そして、9月のフランクフルトショーでワールドプレミアとなった「ティグアンGTEコンセプト」を展示している。
ベースとなる新型「ティグアン」は、MQBモジュールを採用したはじめてのSUVで、その高い安全性が特徴だ。ディース氏は「新型ティグアンの特徴は"思いやり"です。相手を守るSUVです。最高の安全性を確かなものにするために、高次元で革新的な運転支援システムを搭載しています。それは、レーンアシスト、マルチコリジョンブレーキ、シティエマージェンシーブレーキ、そして歩行者検知システムです」と、ティグアンの安全性をアピールした。日本導入は2016年秋を予定している。
このほかにもジャパンプレミアとなったモデルはいくつかあり、下の写真はティグアン同様、MQBモジュールを使って生まれ変わった「ゴルフ トゥーラン」。日本市場には2016年後半の導入が予定されており、1.4 TSI(110kW)が搭載される予定だ。
左下の写真はゴルフ トゥーランのセカンドシート。ウォークイン機能が付いたことでサードシートへのアクセスが簡単になった。また、座面を上げることでチャイルドシートの役割を果たすビルトインチャイルドシート機能も採用される。また、シートバックを倒せば簡単にフラットなフロアとなるため、これまでのようにセカンドシートが不要なときに取り外す手間がないのがうれしい。右下のゴルフ トゥーラン R-Lineも日本導入が予定されている。
パサートに関しては、プラグインハイブリッドの「パサートGTE」に加えて、クロスオーバーモデルの「パサート オールトラック」や「パサート R-Line」が展示されている。
なお、写真右下のパサート R-Lineは2L TSIと4MOTIONの組み合わせである。
WRCで活躍する「ポロR WRC」も見逃せないクルマの一台で、他の市販モデルとあわせて、いま、そして、これからのフォルクスワーゲンがチェックできる内容になっている。
(Text by S.Ubukata / Photos by H.Uemura)