ラリー・メキシコは21カ所、399.71kmのスペシャルステージが用意されるグラベルラリー。気温が高く、また、標高が最高2746mに及ぶことから、ドライバーにも、マシーンにとっても過酷なラリーだ。
初日の3日、夕方のセレモニアルスタートで始まったラリーは、その日の3つのSSで、フォルクスワーゲンのオジェが首位に立ち、ラトバラは3位、ミケルセンが4位と、順調な滑り出しを見せた。
2日目には7つのSSが行われ、ラトバラが5つのSSでトップタイムをマークする好調ぶりで、SS4でオジェから首位を奪うと、2位との差を徐々に広げていった。SS10終了時点で、オジェは2位、ミケルセンは4位をキープしている。
3日目もラトバラの勢いは衰えず、SS11〜16をすべてベストタイムで駆けぬけ、オジェとのタイム差をさらに広げていく。ミケルセンはSS15でコースアウトし、残念ながらリタイヤとなった。
最終日もラトバラ、オジェは危なげない走りを見せ、フォルクスワーゲンは1-2フィニッシュを決め、連勝記録を12に延ばした。ラトバラは自身通算16勝目をマークした。
レース後、ラトバラは、「本当にうれしいです。2戦連続で結果が出ていなかっただけに、自分にとってもチームにとっても意味のある勝利だと思います」と述べている。
また、フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクターのヨースト・カピートは、「チームが一丸となった末の勝利であり、歓びもひとしおです。ヤリ-マティがスタート順の優位を最大限に活かす一方で、セバスチャンはその不利を払拭する走りを見せました。1-2 という結果は、実に誇らしいですね」と語っている。
次戦、ラリー・アルゼンチンは4月21日から。フォルクスワーゲンは、自身が持つ連勝記録を更新することができるだろうか?
(Text by S.Ubukata)