そしてシェア氏は「私たちの最優先課題は、あらためてお客さまにとってより身近なブランドになることです。お客さまを真ん中に置くことは、われわれのブランドが回復するための大前提です。これが、新規顧客の獲得と、フォルクスワーゲンを選んでくださっているお客さまへの恩返しと考えています」と述べた。
ブランド回復のためにスタートしたのが「Think People.」と銘打ったキャンペーンだ。これについてシェア氏は「『Think People.』は私たちの原点に戻ること。そして、フォルクスワーゲンがPeople's Brandに戻るという取り組みです」と語る。
さらに続ける。「また、細部まで徹底的につくりこむことによって、お客さまに長く愛し続けていただけるブランドでもあります。私たちは、フォルクスワーゲンのクルマづくりの原点にあらためて立ち返り、いま一度、お客さまに対して何をすべきか、私たちとして何ができるのかを見つめ直してきました。『Think People.』は日本独自のスローガンです。私たちはこのスローガンのもと、全社を挙げてお客さまの信頼を再度勝ち取り、そして日本のお客さまにより身近なブランドとして、再スタートしたいと思います」。
「Think People.」のスローガンのもとで行う活動が「Think People. ACTION」であり、具体的には、次の5つのアクションを進めるという。
■より魅力的な商品をお届けするために。
主力モデルである「ポロ」、「ゴルフ」、「ゴルフ ヴァリアント」の商品力を強化する。その内容はこちらのニュースを参照のこと。
■VWをより気兼ねなくお乗り頂くために。
VGJでは、残価設定型ローンの「ソリューションズ」を用意している。VGJの場合、残価での買取保証を行っているのが大きな強みだが、さらに、バンパー&ドアミラー補償サービスを無償付帯することで、さらなる安心感を提供する。
■VWのある生活をさらに充実したものにするため、より安心してお乗り頂くために。
新車には「安心プログラム」と呼ばれるさまざまなサポートが付帯している。このうち、これまで3年間・24時間体制だったロードアシスタンスサービスを5年に延長する。
■VWをより身近に体験して頂き、確かな選択肢としてご納得して頂くために。
1泊2日のプログラム「Volkswagen Group Japan 豊橋本社ツアー」を開催する。すでに、4月22日〜23日に第1回目を開催し、5月27日〜28日には2回目を開催する。さらに、9月、10月にも開催を予定している。
また、フォルクスワーゲン車をじっくりと試すことができる「Volkswagenのある生活〜3週間じっくり試せる試乗キャンペーン」を年5回実施の予定。さらに、フォルクスワーゲンの技術を体験する「Volkswagen Tech Day」やオーナーを紹介する「My Volkswagen Story」により、その魅力を伝える。
■VWとオーナー様の絆を尊重し、さらに深めるために。
フォルクスワーゲンオーナーとともに、VGJのイベントや広告、サービスなどについて話し合う「Our Volkswagen(オーナーボイス委員会)」を年5回実施する予定。また、正規ディーラーにおいて、エコドライブやメインテナンスについて学べる「Volkswagen Owner's Clinic」を全国に展開。さらに、体験型カスタマーイベント「Volkswagen Day 2016」を開催する。
こうした活動を通じて、「日本の皆さんにとって、いままで以上に身近なVolkswagenになる」というVGJ。「Think People. ACTION」によって日本の消費者の意識を変えることができるのか? その取り組みを見守ることとしよう。
(Text by S.Ubukata)