「ゴルフ」のセダン版として親しまれてきた「ジェッタ」がフルモデルチェンジにより7代目に進化し、デトロイトショーでワールドプレミアを果たした。
ゴルフと多くのコンポーネントを共有するジェッタが登場したのは1979年のこと。ヨーロッパでデビューしたのち、北米や中国での人気が高まり、初代の生産台数は230万台であった。その後、1984年(2代目)、1992年(3代目)、1998年(4代目)、2004年(5代目)、2010年(6代目)にフルモデルチェンジが実施され、累計生産台数は1750万台を数える。その2割弱となる320万台が北米での販売だ。
ちなみに、北米では一貫してジェッタの名前を使用してきたが、ヨーロッパや日本などでは、3代目がヴェント、4代目がボーラを名乗っている。
新型ジェッタは北米向けのモデルで、メキシコのプエブラ工場で生産が行われる。関連モデルの「サギター」が中国で販売される予定だが、ヨーロッパ市場での展開は予定されていない。
新型ジェッタは、フォルクスワーゲングループの横置きエンジン向けのプラットフォーム「MQB」を採用して開発。最新のゴルフ同様、自動ブレーキやレーンアシスト、アダプティブクルーズコントロール、ブラインドスポットディテクションなどの安全装備が充実している。
また、フルデジタルメーターのアクティブ インフォ ディスプレイや最新デザインのユーザーインターフェースも取り入れられている。
ボディサイズは全長4702×全幅1799×全高1469mmで、これは旧型に比べて43mm、21mm、6mmの拡大となる。
1.4 TSI(150ps)エンジンに、6速マニュアルまたは8速オートマチックが組み合される。
スタイリッシュに仕上がっている新型ジェッタだが、残念ながら日本やヨーロッパで見るチャンスはないようだ。
(Text by S.Ubukata)