ゴルフ3のGTIは、フォルクスワーゲン好きなオジサンのサーキット遊びに絶好のクルマだと思う。



まずノーマルアスピレーションで、過給での性能向上をあまり好まない世代に向く(?)。いまでもチューニングパーツが豊富に出回っているから様々なトライアルが可能で、モディファイをしてその変化を楽しむというにまさに格好の素材といえる。

率直にいえば、サーキット走行には3より2の方が適している。3より小型軽量で、キビキビしたハンドリングを持つからだ。ただ、ゴルフ3に切り替わって約18年が経過、さすがに状態のよいクルマがなくなっているという現実に加え、ここ数年のゴルフ2をライトクラシック的に捉えて、オシャレに乗るという傾向が強まっていることから、レース用として使ってしまうことにゴルフ好きとしては少なからず抵抗がある。ゴルフ2は、すでにオリジナル状態に戻して、大切に乗るというクルマになっているのだ。ゴルフ3は2より新しい分、メンテンスも容易だし、コンフォート性も明らかに優る。初期モデルは中古車価格が相当お安くなっているということもオススメする理由のひとつ。

ここでいうサーキット遊びは、繰り返すが、「レースに出よう」ではない。あくまでも自身のドライビングスキルを上げ、モディファイによるクルマの変化を楽しもうというものだ。レースに参加するとなると、カッチリとしたレギュレーションに縛られて、好きなようにチューニングするということは不可能。したがって、クルマはナンバー付き車両で、公道走行可能が大前提となる。ナンバーを切ってしまうと、サーキットまで自走できなくなり、運ぶためにはキャリアを用意しなければならないし、使わないときに置いておく場所も必要になる。そこまでコストをかけるというのは、なんというか気軽に楽しむという趣味の範囲を超える気がする。この遊びはコツコツとクルマを仕上げていき、その一つ一つの変化を楽しむところに醍醐味がある。一気にサーキット専用車に仕立ててしまっては、長く楽しめないではないか。だからこそ、ナンバー付きというわけである。

オグラの3のGTIは、'93年モデルで左ハンドルで、'04年に入手したものだ。最初期モデルであり、ボディ重量が後期モデルに比較すれば軽量で、左ハンドルでバランスがよいとされていたこと、さらにABF型エンジンのエキゾーストが鋳造タイプではなく、鋼管のタコ足に近い形状で、素性のよさがいわれていた。細かいこといえば、ステアリングホイールがまだエアバッグ未装着で、いわゆるスポーツステアリングへの変更が躊躇なくできることも魅力だった。実をいえば、このクルマ、某LV誌の別冊"VW GOLF Vol.4"の企画で、10年10万㎞を機にリフレッシュプログラムを実施したもの。状態がよいことを知っていたことと、持ち主が当時の某LV誌副編で召し上げやすい環境(?)にあったことが購入の背景にあった。

目指したのは、V.T.A.(フォルクスワーゲン・トロフィ・アソシエーション)ルポGTIカップやフォルクスワーゲン・レーシング・カップと同時に開催していたサーキットトライアル。'04年、50歳以上のドライバーを対象とする"マスタークラス"という特別賞典クラスが設けられたこともあって、やるっきゃないと考えたのである。そこからスタートしたチューニング、モディファイの数々......。まあ、かかった費用は計算しないことにしよう。その分、楽しんだわけだから......。

次回は、チューニング、モディファイの経過について、少し語ってみようと思う。