新年もそうそう、岡山国際サーキットに行ってきた--と、こんな書き出しのコラムを書いたのは、'10年の1月のこと。'11年の年始めには行っていないが、調べてみると、なんのことはない、'10年のクリスマスには走っている。年末年始には必ずといっていいほど、東京からわざわざ岡山に出かけているのだ。今年も同じことを繰り返している。還暦も過ぎたというのに、だ。
冬場にサーキット走行を頑張る理由は簡単明瞭。エンジンの空気充填効率が高くなってパワーが出るため。つまり、"ひとりサーキットトライアル"を楽しむ者にとっては、ラップタイムを更新する絶好の時期というわけ。ちなみに、これまでのオグラの岡山国際ベストタイムは2分00秒757で、これも'10年のクリスマスにマークしたもの。2分切りまでもう少しだったから、とても口惜しかったことを覚えている。
マシンは、コックスがターマックラリー用に開発したエンジンを載せ、ミッションやサスペンションなどの様々なパーツを以前の黒のGTIから移植した3のカップカー。エンジンフードは軽量化を目的にFRP製とするなど、外観こそカップカーだが、ノーマルを前提とするカップカーとはかなり内容が異なる。ドライバーがジジイ(オグラ)の場合、こうやってチューニングしないと、望むラップタイムを出せるものではない。まぁ、「タイムはカネで削り取れ」を実践しちゃったということだ。
オグラがゴルフ3のGTIで岡山国際サーキットを初めて走ったのは、'03年。翌'04年には、VTA(フォルクスワーゲン・トロフィ・アソシエーション)のサーキットトライアルに参加している。この年の7月25日には、当時はまだTIサーキット英田と呼ばれていた岡山国際サーキットで行なわれたサーキットトライアルに出て、1本目で最終コーナーを飛び出して、周囲にエライ迷惑をかけた。2本目で、ビビリまくりながら出したタイムが2分10秒942だった。
ほぼ7年半をかけ、ラップタイムをおよそ11秒短縮したことになる。自分でも驚くが、なんと執念深いことか。また、この約11秒のために投資した金額は、さていくらになるのか。以前の黒のGTIにも相当額をかけたが、かつてのカップカーを譲り受けたことから乗り換えて、さらに投資を続けている。マシンに対しては、一応できる限りのチューニングをやったという判断をしてからは、「後は練習しかない」と覚悟して何度岡山国際に通ったことか。アホや...
■やっぱりススメる、サーキット遊び
しかし、何度もいうが、サーキット遊びは面白い。クルマをチューニングすれば、その変化を楽しむことができるし、うまくいけばタイムを縮めることができ、速度域が上がることで新しいドライビングスタイルに目覚めることにもなる。こんな楽しい遊びは滅多にないと、オグラは思っているのである。
ところで、新年そうそう、念願を果たしてしまったオグラは、次になにを目標とすればいいのか――。さて、今度はゆっくり考えてみようと思う。
というわけで、今年もよろしくお願いします。