■ モデル・グレード:シロッコGTE
■ Model Year: 1981
■ ボディカラー:
■ 購入時期:1986年

「Volkswagen Fest 2015」の駐車場で、訪れたフォルクスワーゲンオーナーから熱い視線を浴びるていたのがこの赤のシロッコ。いまやほとんど街で見かけることのない、丸目の初代である。

オーナーの内藤さんとは、名古屋のとあるイベントで知り合った。そのときにシロッコの話で盛り上がり、いつか拝見したいなと思っていた。するとフェストの少し前に「シロッコで行きますから会いましょう!」という連絡があった。


フェスト2日目は夏のような強い日差しが会場に降り注いでいた。そこでひときわ輝いていたのが内藤さんのシロッコ。暑いのに大変かと思いきや、エアコンがばっちり効くのでまったく問題ないという。それどころか乗るのは雪のない3月から10月くらいまでといい、ゴルフ2用のエアコンは大活躍だ。

このシロッコは1981年式......ということは、初代シロッコの最終型である。内藤さんは3人目のオーナーで、1986年から30年近くこのシロッコと暮らしている。「ゴルフに乗っていたのでシロッコは憧れのクルマでした。実際にシロッコを運転してみると、ゴルフのほうが乗りやすかったけど」(笑)


もともとは3ATだったが、マニュアルに換装。オドメーターの数字は19万kmに達している。

いまでも年に1度、このクルマでクラシックラリーに参加するという内藤さん。「いまのクルマのようにコンピューター仕掛けではないので運転は失敗できないけれど、五感でクルマに乗れるし、機械との対話も楽しいんです」。

内藤さんとシロッコの楽しい対話は、これからも長く続くのだろう。

(Text by S.Ubukata)