いよいよ今シーズンのGTI Cup 開幕戦が今週末に行われます。もちろん、無事にエントリーも完了しました。





先日、今シーズンの正式規則書と新しくレーススポンサーとなる「Winmax」(今シーズンからブレーキパッドを供給)の車両用ステッカーとレーシングスーツ用ワッペンが送られてきました。スポンサーステッカーやワッペンは貼る位置はミリ単位で決められているためけっこう面倒な作業なんですが、今年は追加でWinmaxステッカーを3箇所に貼るだけなのでずいぶんと楽でした(笑)。

このステッカーが届く前に、大切なメンテナンスを行うために、丸一日時間を作ってイシカワエンジニアリングさんに行ってきました。

今回、メンテナンスしていただいた内容は以下の通りです。
1. ダイナパックにてパワーチェック
2. ブレーキフルードの交換
3. オイル交換
4. 下回りのボルトの増し締め
の4点です。


オイルは指定品となる「Volkswagen Racing 0w40」。ブレーキフルードは「ATE スーパーブルーレーシング」。オイルはディーラーで販売しているものでカストロール製のオイルとなります。ディーラーで販売しているオイルというと、あまりサーキット走行を考えたものではなさそうなイメージがありますが、このオイルに限って言えばそんなことはありません。熱ダレも少なく全く不満は感じません。ブレーキフルードも価格的にかなりリーズナブルなものですが、ものすごくフィーリングが良いのでシリーズが終ったあとでも使い続けて行きたいとさえ思っています。

さて今回の一番の目的は、イシカワさんにダイナパックでわが家のカップカーの現在のコンディションを数値で確認していただくことでした。

ダイナパックとはエンジンのパワーチェックをする設備です。話には聞いていましたがどうもうまくイメージできず、初めて目にしたときはちょっと驚きました。いわゆるシャシダイのように、床にローラーが着いていて、その上でタイヤを回転させてパワー計測するというものではないのです。タイヤを外し、そこにアタッチメントを装着。そのアタッチメントを大きな赤い鉄の箱(これがダイナパック)に差込み、箱の中の油圧で抵抗をかけながら車軸からダイレクトにパワーを計測するシステムになっています。FFの場合は前二輪に装着するのでダイナパックを2個使用。R32やアウディのクワトロのような四輪駆動の場合はダイナパックを4個使用することになります。当然価格も二輪駆動の倍になります。このダイナパックは車軸から直に計測できるため、数値の出方もよりシビアに計測ができるのでシャシダイで計るより少し数値が低めに出る傾向にあるそうです。ちなみにこのダイナパック、一つの重さがとてつもなく重い。まあ、時速160キロくらいまでスピードを上げるほど車軸を回転させるわけですから当たり前といえば当たり前ですが(笑)しかも、相当に高額な設備だそうです。

ダイナパックのセッティングが終ったあと、イシカワさん自らアクセルをコントロールし、モニターの数値を確認しながら計測にかかりました。計測は全部で3回行います。微妙に計測結果は違いますが、まずは誤差の範囲で特に問題はなく無事に終了。昨年、GTI Cup 指定ECUプログラムをインストール後にシャシダイにて計測した結果よりほんの僅か低い数値でしたがダイナパックでのシビアな計測によることを考慮すると、ほぼ昨年と同じであると言えるでしょう。わがカップカーも5年目のシーズンを迎え、一度もオーバーホールなどしてないというのに十分に良いコンディションを保ってくれていました。昔からそうですが、最新のTFSIになってもVWのエンジンの耐久性は本当に素晴らしいものがあります。


(続く)