あちこちでゴールデンウィークを越える渋滞だったシルバーウィークの最終日、9月23日にゴルフカップ 第三戦が行われました。サーキットは、どのドライバーにも馴染み深い筑波サーキット。今回のゴルフカップには走行会枠は無く、レースのみだったため僕は参加を見合わせて、観戦しに筑波まで行きました。この日のスケジュールはわりとゆっくりしており、フリーの開始時間は12時40分からだった。
11時40分頃に集合場所であるBパドックに到着すると、すでにドライバーズミーティングが始まっていました。説明をしているのはスピニングの田中さん。ゴルフカップが始まったころからサポートを続けている田中さんは、ドライバーとしてレースで走るかたわら、ミーティングでの説明など、率先して協力してくれています。本当に頭が下がります。いつまでも僕が尊敬し続けるドライバーの一人です。
12時40分。ドライバーがコースインにむけてゲート前に並んで待っているのですが、コントロールタワーからはコースインの許可が出ません。直前に行われていたBMWの走行会で何かあったのか、進行が遅れているようでした。5分後にようやくコースインできたのですが、ゴルフカップのフリー走行時間はたった5分程度のとなってしまいました。まともに走れたのは3周くらいで、しかもフリーはT・Sクラス合同での走行のため台数はなんと28台!
ドライバーの皆さんにとっては残念なフリー走行になってしまいました。しかし、そんな状況の中でもスズキワークスの鈴木さんとバックボーンの佐久間さんはあっさりと1分6秒台をたたき出していました。このお二人は、僕がゴルフカップに参加し始めた頃から参戦していて、その頃からとても速かったんです。いまでもブッチ切りで速いということは本当にすごいことです。筑波でこの二人と張り合えるのはヴェンチュラーの浜崎さんとスピニングの田中さんくらいのものだと思います。この4人に共通することはマシンがゴルフⅡであることです。サーキットにおいて「軽さ」は最大の武器なのだとあらためて感じました。
スタンドから見ていると重いゴルフⅤとの動きの違いが本当によくわかります。フリー終了後、予選まで1時間あったのでBパドックに戻ってきた様々なクルマたちを観察させてもらいました。
この日集っていたのは、ゴルフⅡ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、ニュービートルにルポ、そしてアウディTT。GTI カップ とちがって様々なチューニングが施され、参加車輌を注意深く見て回ると、まるでパーツの展示会のです。そんなところもゴルフカップならではの楽しみ方だと思います。もちろん、マナーとしてドライバーに断ってから見させてもらうのが細かいところまで見させてもう場合の礼儀です。きちんと断りさえすればドライバーの皆さんは、知りたいチューニングの内容をたいていは丁寧に教えてくださいます(^^)
それにしても、このところのゴルフⅤのチューニングの進化ぶりには驚かされます。ゴルフⅡのトップクラスは過激を通り越して完全なレーシングカー然となっているのが普通です。それにくわえてゴルフⅢ・ゴルフⅣもレース車輌ベースとして手ごろな価格で手に入るようになってきたので、思い切ったチューニングに踏み切れるようになってきています。そして、その波がいよいよゴルフⅤにも押し寄せてきたようです。関西でのユーロカップではすでにいくつかの過激なモディファイやチューニングを施したゴルフⅤが走り始めていましたが、関東のゴルフカップでも過激なゴルフⅤが姿を現してきていました。ほぼノーマルのカップカーに乗っている身からすると新鮮でもあり驚くことばかりです。
ゴルフⅤのGTIも年式によっては手頃な価格で手に入るようになり、浮いた分の資金をチューニングに回せるようになってきているのでしょう。サーキットでのタイムを0.1秒でも縮めるために過激ともいえるチューニングの開発が進んできているようですが、もし僕がGTI Cup を引退してGOLF Cupなどの制約の少ないレースに出るようになったとしても、残念ながらボディを切ったり内装の内張りを剥がしたりするまでの勇気はないです。なんといってもわが家のカップカーはファミリーカーとしての仕事が第一ですから(笑)今のカップカーのポテンシャルには特に不満はありませんが、ノーマルのブレーキだけは換えてみたいかな、とは思っています。