国内100台限定で登場したスペシャルモデル「ゴルフRパフォーマンス」に試乗。気になるアクラポヴィッチのサウンドは?

ノーマルに比べてゴルフRパフォーマンスのエクステリアは精悍さを増している。19インチにアップしたグロスブラックペイントのアルミホイールと、アルミルックからカーボンルックに変更されたドアミラーカバーは、ゴルフRパフォーマンスだけのアイテムだ。


カーボンルックのドアミラーカバーにあわせて、スポーツシートはカーボン調のテクスチャーが施されたナパレザーを採用。これにより、ゴルフRパフォーマンスの室内もまた一段とスポーティな雰囲気になった。


そして今回の目玉となるのが、このクルマのためにフォルクスワーゲンR社とアクラポヴィチとが共同開発したチタンエキゾーストシステム。ドライビングプロファイルと連動して、エキゾーストノートが変わる専用設計だ。

まずは「ノーマル」モードで走り出すが、常用する3000rpm以下の回転域では、窓を閉めているかぎりおとなしい印象。そこで「レース」モードに切り替えると、一気に音量が増し、その存在をアピールしてくる。音質が耳障りでないのがうれしいところだ。

アクセルペダルを踏み込み、エンジンの回転を上げてやると、2900rpmを境にエキゾーストノートが変化しすると同時に、エンジンが軽くなる印象。さらに回せばフウォーンという濁りのない音になり、310psの2.0 TSIがもたらす強力な加速をさらにスポーティに印象づけてくれる。

ただ、「レース」モードの場合、"サウンドジェネレーター"と呼ばれるスピーカーによって人工的に合成されたエンジン音が、やや過剰な演出となるのが気になるところ。そこで、ドライビングプロファイルで「カスタム」モードを選び、「ドライブ」を"レース"に、「エンジン音」を"エコ"または"コンフォート"に設定すると、よりピュアなエキゾーストノートが楽しめる。


2.0 TSIエンジンと7速SトロニックはノーマルのゴルフRと同じスペックであり、4WDの4MOTIONがもたらす優れたトラクションにより圧倒的な加速を見せてくれるのは
ドリルドベンチレーテッドディスクが奢られたフロントのパフォーマンスブレーキシステムは、ブレーキを踏んだときの感触がしっかりとしていて、ストッピングパワーが一段と向上している印象だ


この内容で、ベースモデルに比べて40万円高というのはまさに驚き。それだけに、この記事が掲載されるころにはすでに完売になっているかもしれないが、記憶に残るスペシャルモデルとしてここに記録できたのは幸運である。


(Text & Photos by S.Ubukata)