点火系パーツの交換も定番のリフレッシュメニューです。ついでに見栄えも良くしてみました!

(取材協力:maniacsSTADIUM

VR6エンジン本来の性能を取り戻すには、点火系パーツの交換は必須です。ということで、今回用意したのはスパークプラグに加えて、イグニッションコイルとプラグコード。そして、見た目にこだわるスタッフの要望に応えて、エンジンカバーも入手しました。スパークプラグ以外はすべて純正パーツです。


まずはプラグコードを外しますが、ここで問題発生。VR6エンジンではプラグコードを脱着するためのツールが必要なのです。

「ゴルフ3 VR6はボンネットのステーにツールがくっついているんだけど......」とは熊澤メカニック。コラードは左下の写真にようにボンネットステーがくねくねしているからなのか、ツールが見あたりません。これは困った!

念のため車載工具をチェックすると......ありました!


このツールをプラグコードに引っかけて抜きますが、何せ20年モノのプラスチックですから、扱いを誤るとパキッと割れそう。そこで、最新の注意を払って6本のプラグコードを引き抜いていきます。なんとかツールは無事でした(笑)

ちなみに、VR6は通常のV6とは異なり、シリンダーがジグザグに配置されているのが特徴です。直列6気筒でもない、V型6気筒でもない......それがVR6なんです!


そのあと、エンジンカバーを外しました。かなり汚れが目立ちます。センターカバー以外は新品に交換します。


こちらは取り外したスパークプラグ。右下の写真は使用済みのものと新品を比較したものですが、よく見ると中心の電極が消耗して"痩せて"いました。当然、新品に比べて火花が飛びにくくなります。


交換のために用意したのはNGK製レーザープラチナスパークプラグ。VWマークはありませんが、純正供給されているスパークプラグです。
下の写真はイグニッションコイル。スパークプラグに火花を飛ばすために高電圧を発生させるパーツです。最近のエンジンはプラグコードを介さず、スパークプラグごとに直接イグニッションコイルを用意する"ダイレクトイグニッション"を配置するクルマがほとんどですので、見慣れないパーツかもしれませんね。


左下が使用済みのイグニッションコイルの拡大写真ですが、ブラスチックの部分にひび割れがあるのがわかるでしょうか? これが原因で火花が飛ばないこともあるので、新品への交換は必須といえます。


あとはエンジンカバーを新品に替えて、プラグコードを正しく繋げば作業完了! 心配だった脱着ツールも破損することなく最後まで頑張ってくれました。


作業終了後の様子がこちら。プラグコードやエンジンカバーが新しいだけに、センターカバーの汚れが目立ってしまいます。これでも掃除したんですが......。


次回はエンジンオイルなどを交換する様子をお伝えします。

(Text by S.Ubukata / Photos by H.Uemura)