2026年11月3日、Porscheは「Porsche 911」「Porsche Taycan」「Porsche Panamera」「Porsche Cayenne」の4モデルラインに、新世代のインフォテインメントシステム「Porsche Communication Management(PCM)」を導入すると発表した。
新システムでは、ハードウェアの刷新によって処理能力を従来比最大5倍に高めるとともに、AIを活用した音声アシスタントや新しいナビゲーション機能、Apple MusicのDolby Atmos対応など、デジタル機能を大幅に強化する。
処理能力を最大5倍に高め、操作レスポンスを改善
新世代PCMの中核となるのは、最新のSoC(System on Chip)アーキテクチャを採用したハードウェアプラットフォームだ。従来世代に比べて最大5倍の演算能力を実現し、システムの起動時間やアプリケーションの読み込み時間を短縮する。
複数のアプリケーションを同時に利用する際の動作もスムーズになり、バックグラウンドで動作するアプリへの切り替えも高速化される。
また、新しいアーキテクチャは将来の機能拡張も視野に入れており、OTA(Over-the-Air)アップデートを通じて、納車後もソフトウェアや一部機能の改良が可能となる。
Cayenne Electricで採用した新しい操作コンセプトを展開
操作インターフェースには、新型「Porsche Cayenne Electric」で導入された「Porsche Digital Interaction」を採用する。
これは、ディスプレイのデザインや操作体系を統一するとともに、ユーザーの好みに応じたカスタマイズを可能にするものだ。今回、911、Taycan、Panameraに加え、内燃エンジンおよびハイブリッド仕様のCayenneにも展開される。
特徴的なのは、実際のボディカラーを再現した3D車両モデルの表示機能だ。画面上の車両を自由に回転させながら、車両の各種機能や設定に直感的にアクセスできる。
さらに、5種類のテーマや自由に配置できるウィジェットが用意され、ユーザーの好みに合わせた画面構成が可能となる。
AI音声アシスタントと3Dナビゲーションを採用
音声アシスタント「Voice Pilot」も進化した。大規模言語モデル(LLM)をベースとするAIを活用することで、自然な言葉による指示に加え、複数の手順を伴うリクエストや追加の質問にも対応する。
これにより、ナビゲーションの目的地設定や一部の車両機能、メディア、対応アプリなどを音声で操作できる。
ナビゲーション機能も「Navigation Plus」へと進化し、新しい3Dマップ表示を採用。オンライン地図データやリアルタイム交通情報を利用したルート案内が可能となる。
EVでは「Porsche Charging Planner」が充電スポットへの立ち寄りを計画し、バッテリーのプレコンディショニングも考慮することで、長距離移動時の充電をサポートする。
Apple MusicがDolby Atmosに対応
新世代PCMでは、Porsche独自のサービスとスマートフォン、サードパーティー製アプリを組み合わせる「ブレンデッド・エコシステム」の構築も進められる。
車載の「Porsche App Center」から、音楽や動画のストリーミング、ナビゲーション、駐車場検索、充電サービスなどのアプリを直接ダウンロードし、利用できる。
今回、Apple Musicが初めてPorsche App Centerから車載アプリとして直接利用できるようになる点も注目される。
BoseまたはBurmesterの対応3Dサラウンドサウンドシステムと組み合わせることで、Dolby Atmosによる空間オーディオ再生が可能となり、より立体的な音響体験を提供する。
また、Apple CarPlay経由でも、対応するアプリであればDolby Atmosを利用できる。
スマートフォンとの連携も強化され、一部の市場ではメーターパネルへの地図表示や、バッテリーのプレコンディショニングを考慮したEV向けルート案内にも対応する。
911、Taycan、Panamera、Cayenneに順次導入
新世代PCMとPorsche Digital Interactionは、911、Taycan、Panamera、Cayenneの各モデルラインで、今後生産される車両に順次導入される。
ただし、導入時期や利用できる機能は、市場、モデル、生産時期、装備によって異なる。Apple MusicのDolby Atmos対応についても、対象となる市場でのサービス提供に加え、Apple Musicの契約と対応オーディオシステムが必要となる。
Porscheのインフォテインメント&コネクト部門責任者であるオリバー・ザイフェルト氏は、「新世代のインフォテインメントによって、性能の向上、インテリジェントなコネクティビティ、モデルラインを横断した一貫性のあるユーザー体験を組み合わせた、より強力なデジタルプラットフォームを構築できる」と説明している。
今回の刷新は、単なる処理速度の向上にとどまらず、モデル間で操作体系を統一し、ソフトウェアの継続的な進化を可能にすることを狙ったものだ。
なお、日本市場への具体的な導入時期や対象グレードについては、今回の発表では明らかにされていない。
(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Porsche AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。