2026年10月8日、Porscheは、モータースポーツや高性能車の開発で知られるManthey Racing GmbH(マンタイ・レーシング)への出資比率を67%に引き上げたと発表した。両社の協力関係をさらに強化し、サーキット走行を重視した特別仕様車やパフォーマンスキットの開発などを拡大する方針だ。

マンタイとの連携をさらに強化

今回の出資比率引き上げは、Porscheが掲げる戦略「Sportwagenschmiede '35」の一環となるものだ。同社は新たに「Home of Sports Cars」という枠組みを設け、高性能車や車両の個性化に関する事業を強化する。

Home of Sports Carsは、「Performance」「Exclusiveness」「Heritage」の3つの分野で構成される。

Performanceではマンタイとの協業を中心に高性能車の開発を進め、Exclusivenessでは「Sonderwunsch(ゾンダーヴンシュ)」や「Exclusive Manufaktur(エクスクルーシブ・マヌファクトゥーア)」による特別注文やカスタマイズを展開。HeritageではPorscheの歴史や伝統を生かした取り組みを推進する。

PorscheのCEOを務めるミヒャエル・ライターズ氏は、「マンタイは長年にわたる信頼できるパートナーであり、モータースポーツの世界に深く根ざし、熱心な顧客層を持っている。この関係をさらに発展させたい」とコメントしている。

さらに、ニュルブルクリンク近郊に拠点を置き、カスタマーレーシングで数々の成功を収めてきたマンタイとの関係を深めることで、サーキット走行に特化した特別仕様車、パフォーマンスキット、特別なサーキット体験など、両社が共同で提供する商品やサービスを拡充する考えを示した。

モータースポーツで培った技術を市販車へ

マンタイは、1996年にレーシングドライバーのオラフ・マンタイが設立した企業で、2026年に創立30周年を迎える。

GTレースで豊富な経験と実績を持ち、ニュルブルクリンク24時間レースでは7度の総合優勝、ル・マン24時間レースでは6度のクラス優勝を達成。さらに、FIA世界耐久選手権(WEC)やDTMでも複数のタイトルを獲得している。

こうしたモータースポーツで培った技術を市販車にフィードバックすることも、マンタイの重要な事業のひとつだ。

Porscheとマンタイは2020年以降、共同で9種類の「Manthey Kit(マンタイキット)」を開発してきた。

911や718シリーズに加え、最近では電気自動車の「Taycan Turbo GT with Weissach package」にも展開している。これらのキットは、サーキットでの走行性能をさらに高めることを目的としたもので、エアロダイナミクスやシャシーなどを最適化する。

今回の出資比率引き上げにより、Porscheは自社のGTモデルにとどまらず、サーキットと公道の両方を視野に入れた高性能車の事業をさらに拡大する。

マンタイの共同マネージングディレクターを務めるニコラス・レーダー氏は、「長年にわたる協力関係の基盤は相互の信頼にある。過去13年間に数多くのプロジェクトを実現してきた。今回の出資比率引き上げは、私たちに対する評価の表れと受け止めている」とコメント。

同じく共同マネージングディレクターのマルティン・レーダー氏は、「両社がより緊密に協力することで、既存の相乗効果や可能性をさらに生かし、モータースポーツと市販車を結ぶ架け橋を強化できる」と述べている。

10月9日に創立30周年記念モデルを発表

今回の発表にあわせ、マンタイは2026年10月9日に、今後の共同プロジェクトを示す2台の特別仕様車を披露することも明らかにした。

発表は、ドイツのホッケンハイムリンクで開催されるDTM最終戦の会場で、現地時間13時30分から行われる。いずれもマンタイの創立30周年を記念するモデルとなる。

また、マンタイは同じ週末に開催されるDTM最終戦で、過去4年間で3度目となるタイトル獲得を目指す。

最終戦を前に、マンタイに所属するトーマス・プライニングがドライバーズランキングで2位に23ポイント差をつけて首位に立ち、チームランキングでもマンタイが20ポイント差でトップを維持している。

Porscheとマンタイは、長年にわたりモータースポーツと市販車の両分野で協力関係を築いてきた。今回の出資比率引き上げによって、その結びつきはさらに強まることになる。今後、両社の技術を融合したどのような高性能モデルが登場するのか注目される。

(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Porsche AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。