2026年3月15日、横浜赤レンガ倉庫イベント広場にて「EXP2026(エキサイティングポルシェ2026)」が開催された。

左からPorsche 911 Carerra RS(964)、911 Carerra RS N/GT(964)、RUF BR(964)。レアな3台のモデル、しかもピンク系のボディカラーが並ぶのもエキサイティングポルシェならではの光景だ。

EXP(以下、エキサイティングポルシェ)は、2007年より年1回のペースで開催されている。2026年は19回目にあたり、数あるポルシェ関連のイベントのなかでも、ここまで継続して開催されているケースは少ない。

基本的には横浜赤レンガ倉庫で開催されているが、過去には大阪 ジーライオン ミュージアム(2019年)や、神戸 メリケンパーク(2025年)が舞台になったこともある。

なお、第1回から10回目までは「EPM(エキサイティングポルシェミーティング)」というイベント名であったが、11回目からは現在の「EXP(エキサイティングポルシェ)」に改称している。

エキサイティングポルシェのエントリー枠の確保は年々困難に

エキサイティングポルシェの会場内に展示される車両のまわりには柵が一切ない。間近でオーナー自慢の愛車を眺めることができる。

エキサイティングポルシェの参加枠は、開催場所によっても異なるが、150台前後であることが多い。

エキサイティングポルシェ2026のエントリー方法は、まず先着100台分の枠を募集。そして後日、残りの50台は抽選で決めるという方式が採用された。

エキサイティングポルシェの常連でもある、Porsche 911 GT2(993)。

北は東北から、南は九州まで。全国のポルシェオーナーがこのイベントに参加したいと考えている。それだけにエントリー枠の確保はまさに争奪戦だ。

エントリー開始日時には公式サイトにアクセスが集中し、つながりにくくなるほどの人気ぶりだった。わずか数分で100台分の枠が埋まった。後日、残り50台分の抽選枠を加えて、最終的に159台のエントリーとなった。

熾烈なエントリー枠を勝ち抜いた約160台のポルシェが集結

今回のエキサイティングポルシェには4台のPorsche 928がエントリーした。ヘッドライトのオン&オフでこれだけ表情が変わる。

イベント当日は晴れ。早朝からさまざまなポルシェが横浜赤レンガ倉庫に集まった。前日、東京高速道路(KK線)で開催された「LUFT TOKYO」にエントリーしていた空冷エンジンを搭載ポルシェの姿も見える。

エキサイティングポルシェに参加するPorscheに、年代やモデルの制限は基本的にない。過去にはPorsche962Cがエントリーしている。また、RUFやGEMBALLAといったコンプリートモデルが参加することもある(今回も数台のRUFがエントリーしていた)。

エキサイティングポルシェでは空冷エンジンを搭載した時代の911が多い印象だが、歴代のBoxterやCayman、懐かしい914や924、944、968、928もエントリーしている(2桁ナンバーのPorsche 928S4がエントリーしていて驚かされた)。

偶然居合わせた人が驚く規模感ながら入場料は無料

春めいた日曜日、しかも晴天とあって、横浜赤レンガ倉庫には多くの来場者が訪れた。

160台近いポルシェが横浜赤レンガ倉庫にずらりと並ぶ光景は、まさに壮観だ。イベントの開催場所が横浜赤レンガ倉庫であることから、観光客を含めた一般の来場者も多い。そのなかには、エキサイティングポルシェが開催されていることを知らずに横浜赤レンガ倉庫に「偶然」足を運び、驚いている光景をあちこちで見掛けた。

エキサイティングポルシェのステージではさまざまなイベントが行われた。「ポルシェ女子」の皆さんが登壇し、クルマへの熱い想いを語った。

気に入ったポルシェの前で記念撮影をしている観光客の姿や、横浜赤レンガ倉庫を訪れた親子連れに話しかけ、オーナー自慢のPorscheに小さなお子さんを乗せてあげるといった光景も見られた。

ゆくゆくは、エキサイティングポルシェでPorscheのドライバーズシートに座ったことが現体験となり、大人になって実車を手に入れてイベントにエントリー……といったエピソードが現実に起こりうるかもしれない。

エキサイティングポルシェは「ポルシェ仲間と再会の場」でもある

横浜赤レンガ倉庫イベント会場を埋め尽くす約160台のPorsche。何も知らずに現地を訪れた人が驚くのは無理もない。

エキサイティングポルシェに参加する目的が、オーナー自慢の愛車を展示することだけ……とは限らない。エキサイティングポルシェが、普段はSNSなどで連絡を取り合っているPorsheオーナー同士が再会できる貴重な場となっていることは確かだ。

また、共通の友人や知人などを通じて、さらに人間関係の輪が広がるまたとない機会でもある。趣味の世界だからこそ、共通の友人の紹介や引き合わせといった「横のつながり」が果たす役割は大きい。

エキサイティングポルシェには、Porscheにまつわるさまざまな企業やショップの出展・協賛があり、オーナーや来場者が熱心に各ブースを巡っていた。

今回のエキサイティングポルシェでは、SNSで追い掛けてきたPorscheとそのオーナーに直接会って話せたことを喜ぶ若いクルマ好きをあちこちで見掛けた。なかなか実車に触れる機会がない若いクルマ好きにとっても、エキサイティングポルシェ会場に足を運べばオーナーからさまざまな情報が得られる。そういった意味でも、エキサイティングポルシェの存在意義はなくてはならないものとなっている。

17時にイベントが終了となり、1台ずつ帰路につく。まだまだ来場者が多い時間帯であり、全車ハザードランプを点灯させつつ微速で移動。安全確保のため、ボランティアのスタッフが出口まで誘導する。

エキサイティングポルシェは、あるポルシェオーナーがほぼ1人で運営しているという。イベント当日の誘導係などのボランティアはいるものの、会場の確保や日程調整などは主催者1人で行っている。

次回のエキサイティングポルシェは記念すべき20回目となる。さまざまな苦労があることは容易に想像がつくが、多くのポルシェオーナー(とその予備軍)のためにも、これからも継続して開催してくれることを願ってやまない。

(Text & Photos by Toru Matsumura)