2025年11月2日、栃木県のモビリティリゾートもてぎにおいて2025 AUTOBACS SUPER GT Round 8「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL」が開催され、GT300クラスでは#666 seven × seven PORSCHE GT3Rが3位表彰台を獲得した。

今シーズン最終戦には、FIA GT3などが集うGT300クラスには28台がエントリーし、フォルクスワーゲングループ傘下のブランドとしては、PORSCHE 911 GT3Rが1台、LAMBORGHINI HURACAN GT3が2台参戦している。マシンとドライバーの顔ぶれは次のとおり。

  • #0 VENTENY Lamborghini GT3……小暮卓史/元嶋佑弥
  • #87 METALIVE S Lamborghini GT3……松浦孝亮/坂口夏月
  • #666 seven × seven PORSCHE GT3R……ハリー・キング/藤波清斗

公式予選

11月1日の午後、秋晴れのもてぎではノックアウト方式の予選が行われた。最初に行われたQ1 A組では、#666 seven × seven PORSCHE GT3Rの藤波選手が1分46秒845の2番手、#87 METALIVE S Lamborghini GT3の坂口選手が1分47秒019の4番手、Q1 B組では、#0 VENTENY Lamborghini GT3の小暮選手が1分46秒852の2番手で、いずれもQ2進出を果たす。

Q2では、#666 seven × seven PORSCHE GT3Rのキング選手が1分46秒5151でクラス7番手、#0 VENTENY Lamborghini GT3の元嶋選手が1分46秒600で8番手、#87 METALIVE S Lamborghini GT3の松浦選手が1分46秒798で12番手となった。

ポールポジションはGT300クラスでは#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)が、GT500クラスでは#37 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)がそれぞれ獲得している。

決勝

11月2日13時、薄曇りのもてぎでは決勝レースが行われた。レース序盤、ポールの#61 SUBARU BRZ R&D SPORTが順調にペースを上げ、5周目には後続に5秒以上の差を築いた。2番手を走る#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(塩津佑介/木村偉織)は背後の#52 Green Brave GR Supra GTと激しい攻防を繰り広げ、3位以降を従える形でレースが進行した。

7周目には中団で接触が発生。#777 D'station Vantage GT3と#6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIが90度コーナーで接触し、#6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIがグラベルにストップ。ここで最初のFCY(フルコースイエロー)が導入され、序盤の流れが一時中断された。再開後は #52 Green Brave GR Supra GTが2番手に浮上するが、#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号がすぐに抜き返すなど、順位変動が続いた。

レース中盤に入ると、各チームのピット戦略が明暗を分けた。19周目にピットインした#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号は塩津から木村へ交代し、タイヤを無交換とする大胆な作戦を敢行。これに対し、27周目にピットに入った#52 Green Brave GR Supra GTや#65は前輪2本のみ交換する作戦で時間短縮を図った。序盤にリードしていた#61 SUBARU BRZ R&D SPORTはタイヤ4本交換を行ったため、ピットアウト後には#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号の後方に位置する展開となった。

この時点で#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号がトップ、#52が2番手、#61 SUBARU BRZ R&D SPORTが3番手。タイトルを争う#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rは4番手付近まで上がり、ランキング首位の#65 LEON PYRAMID AMGも10番手から6位付近まで浮上した。

後半はタイヤ無交換の#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号が驚異的なペースを維持した。2番手の#61 SUBARU BRZ R&D SPORTが一時差を詰めたものの、木村は安定した走りでギャップを広げ、最終的に9秒近い差をつけてチェッカーを受けた。#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号にとって参戦22年目での初優勝、木村にとっては2022年第8戦もてぎ以来の勝利、塩津にとっては記念すべき初勝利となった。

#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号

2位は#61 SUBARU BRZ R&D SPORT。水平対向エンジン「EJ20」を搭載する最後のレースで、意地の走りを見せた。3位には、キングの粘り強いオーバーテイクが光り、#52 Green Brave GR Supra GTを最終周で抜き去る見事なフィニッシュとなった#666 seven×seven PORSCHE GT3Rが入った。#666 seven×seven PORSCHE GT3Rはチームランキングで5位、ドライバーランキングではキングが6位でシリーズを終えることとなり、ポルシェ勢としてシーズン終盤に存在感を示した。

4位はその#52 Green Brave GR Supra GT、5位には#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rが続いた。6位でフィニッシュした#65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟)が年間チャンピオンを獲得した。蒲生にとっては2018年以来2度目、菅波にとっては初のタイトルであり、K2 R&D LEON RACINGとしても7年ぶりの戴冠である。チャンピオン争いを演じた#56は僅差で届かず、今季のタイトルは堅実な積み重ねを見せたLEON陣営に軍配が上がった。

#65 LEON PYRAMID AMG

一方、#87 METALIVE S Lamborghini GT3は11番手、#0 VENTENY Lamborghini GT3は14番手でそれぞれレースを終えている。

GT300クラス 決勝結果

順位No.マシンドライバー
15マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号塩津佑介/木村偉織
261SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝
3666seven × seven PORSCHE GT3Rハリー・キング/藤波清斗
1187METALIVE S Lamborghini GT3松浦孝亮/坂口夏月
140VENTENY Lamborghini GT3小暮卓史/元嶋佑弥

GT500クラスでは#1 au TOM'S GR Supra(坪井 翔/山下健太)がポール・トゥ・ウィンで、シリーズ3連覇を果たした。

#1 au TOM'S GR Supra

GT500クラス 決勝結果

順位No.マシンドライバー
11au TOM'S GR Supra坪井 翔/山下健太
223MOTUL AUTECH Z千代勝正/高星明誠
3100STANLEY CIVIC TYPE R-GT山本尚貴/牧野任祐

(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by MIchinao Ishibashi)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。