2025年10月22日、ポルシェジャパンは、フル電動SUV「Macan」シリーズの新たなバリーエションである「Macan GTS」の予約受注を開始した。

GTSは「Gran Turismo Sport」の頭文字で、1963年の904 カレラ GTS以来、スポーツ性と日常性を両立するモデルに付けられてきた称号である。今回フル電動Macanに初めてこの名が冠され、シリーズの第5のバリエーションとして加わる。

新型Macan GTSは、最高出力571PS(オーバーブースト時)を発揮する高性能電動パワートレインを搭載し、0-100km/h加速は3.8秒、最高速度は250km/hに達する。リヤアクスルには直径230mmの電気モーターを搭載し、900A SiC(炭化ケイ素)パルスインバーターを採用。通常出力は380kW(516PS)、最大トルクは955Nmに及ぶ。強大なトルクを効率的に伝えるため、ギア比9.0:1の専用トランスミッションが組み合わされている。

また、スポーツクロノパッケージを標準装備し、サーキット走行を想定した「サーキットモード」を新たに設定。このモードではバッテリー冷却を強化し、熱による出力制限を抑制することで、連続した高負荷走行時の性能維持を可能としている。タイカンに続くこの制御は、電動スポーツカーとしての完成度をさらに高めている。

シャシーにはGTS専用チューニングを施したスポーツエアサスペンションを採用。車高を10mm下げ、専用のダンパーとアンチロールバーによって俊敏性とコーナリング精度を向上させた。さらに、電子制御式リヤディファレンシャルロックとポルシェトルクベクトリングプラス(PTVプラス)を組み合わせ、48:52のリア寄りの重量配分を実現している。オプションのリヤアクスルステアリングを選択すれば、さらに高い旋回性能が得られる。

走行中の感性を刺激するのが、GTS専用にチューニングされたポルシェエレクトリックスポーツサウンド(PESS)だ。「スポーツ」「スポーツプラス」モードでは異なる音響キャラクターを楽しむことができ、電動SUVながらもエモーショナルなサウンド体験を提供する。

外観はGTSらしく精悍に仕上げられた。フロント、サイド、リヤの各部にブラックアクセントを配し、ティンテッドマトリックスLEDヘッドライトやブラック仕上げのエアブレードが力強さを演出。サイドスカートはリヤに向かって幅を広げ、ダイナミックなシルエットを強調する。リヤまわりはブラックのトリムと大型ディフューザーを備え、テールライトもスモーク仕様とされた。標準装備の21インチMacanデザインホイールに加え、22インチRSスパイダーデザインホイールも選択できる。

ボディカラーは新たに3色を追加。クレヨンが復活し、GTS専用のカーマインレッド、そしてMacan初のルガーノブルーが加わった。ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーの「Paint to Sample」プログラムを通じて、約60色のオーダーカラーにも対応する。

インテリアはブラックのスムースレザーとマイクロファイバー素材「Race-Tex」を組み合わせ、ステアリングホイールやセンターコンソール、ドアパネルなどに採用。アダプティブ18ウェイスポーツシートもRace-Tex仕上げとなり、GTSらしいスポーティな雰囲気を高めている。さらにオプションの「GTSインテリアパッケージ」では、ボディカラーに合わせたカラーステッチ(カーマインレッド、スレートグレーネオ、ルガーノブルー)を選択できる。シートやダッシュボードに施されたコントラストステッチやGTSロゴ、カーボントリムが、ドライバーを特別な空間へと誘う。

デジタルコックピットもGTS専用仕様となり、3D車両ビジュアライゼーションには実際のボディカラーが反映。メーターパネルにはGTSロゴが表示される。スポーツクロノパッケージのラップタイム計測やテレメトリー機能などは、センターディスプレイ上のアプリで操作できる。

装備面では、Macanシリーズ共通の最新アップデートが反映された。ポルシェデジタルキー、新パーキングアシスト、AI対応ボイスパイロット、そして車内ゲーム機能の拡張など、利便性とデジタル体験も進化している。

新型Macan GTSの価格は1396万円(税込)。

(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Porsche Japan)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。