2025年9月13日〜14日、三重県の鈴鹿サーキットで「Japan Cup 2025 Round 7&8 SUZUKA」が開催され、GT3 Pro-Amクラスに参戦した#666 seven x seven Racing Porsche 911 GT3 Rはレース1、レース2ともに表彰台を逃し、シリーズランキング3位でシーズンを終えた。
最終大会となる鈴鹿サーキットには、GT3クラス:14台、GTCクラス:1台、GT4クラス:4台の計19台がエントリー。このうち、総合優勝が狙えるGT3 Pro-Amが9台を占めている。
Porsche勢は以下の4台が参加した。
- #666 seven x seven Racing/Porsche 911 GT3 R(992)[GT3 Pro-Am]……Bankcy/渡会太一
- #888 BINGO Racing/Porsche 911 GT3 Cup 992[GTC Am]……タイガー・ウー
- #15 Destino with SUNRISE BLVD./Porsche 718 Cayman GT4 RS CS……東 浩平/長澤宏昭
- #82 ZENKO RS GARAGE with SUNRISE Blvd./Porsche 718 Cayman GT4 RS CS[Silver-Am]……牧野善知/末廣武士
#666 seven x seven Racing/Porsche 911 GT3 R(992)
#888 BINGO Racing/Porsche 911 GT3 Cup 992
#15 Destino with SUNRISE BLVD./Porsche 718 Cayman GT4 RS CS
#82 ZENKO RS GARAGE with SUNRISE Blvd./Porsche 718 Cayman GT4 RS CS
Race 1
9月13日、13時55分からレース1が行われた。スターティンググリッドは当日午前の予選1により決定され、ポールポジションはGT3 Pro-Amクラスの#24 Max Racing/Mercedes-AMG GT3 Evo(内田優大/元嶋佑弥)が獲得。#666 seven x seven Racingは2番グリッド、GTCクラス唯一の参加となった#888 BINGO Racingは12番グリッド、#82 ZENKO RS GARAGE with SUNRISE Blvd.はクラス2番手の17番グリッドから、#15 Destino with SUNRISE BLVD.はクラス3番手の17番グリッドからそれぞれスタートする。
レース直前に降りだした雨の影響でセーフティカースタートとなったレースは、2周を終えたところでセーフティカーランが解除になり、ここからバトルが始まる。その直前のシケインで#24 Max Racingがミスコースし、5秒のタイムペナルティが科されてしまう。これにより、コース上では#24 Max Racingがレースをリードするものの、実質的には2番手を走る#666 seven x seven Racingがトップとなり、これに#18 TEAM UPGARAGE with ACR/Ferrari 296 GT3、#296 Hitotsuyama with CORNES RACING/Ferrari 296 GT3(都筑晶裕/川端伸太朗)が続く展開になった。
10周を終えたところで、各マシンが続々とピットストップを行う。#666 seven x seven Racingは前戦を2位で終えているので、ピットストップの時間が規定の90秒にプラス10秒となった。全車がピットストップを終えた時点でトップは#296 Hitotsuyama with CORNES RACINGとなり、2番手に#666 seven x seven Racingが続く。ところが、ほとんどのマシンがレインタイヤを選択するなか、#18 TEAM UPGARAGE with ACR/Ferrari 296 GT3(AKITA/小林崇志)と#45 PONOS RACING/Ferrari 296 GT3(辻子依旦/ケイ・コッツォリーノ)の2台はスリックタイヤに交換するという賭けに出る。これが終盤に功を奏し、#18 TEAM UPGARAGE with ACRがトップに、#45 PONOS RACINGが2位に踊り出る。
このため、#296 Hitotsuyama with CORNES RACINGと#666 seven x seven Racingはそれぞれ3番手と4番手にポジションを落とし、レースはこのままフィニッシュ。#666 seven x seven Racingは4位で惜しくも表彰台を逃した。
#18 TEAM UPGARAGE with ACR/Ferrari 296 GT3
GT4クラスは、#82 ZENKO RS GARAGE with SUNRISE Blvd.が今季初勝利。#15 Destino with SUNRISE BLVD.はクラス3番手の16位で完走した。GTCクラスの#888 BINGO Racingは総合13位で完走している。
Race 2
9月14日、9時ちょうどからレース2が行われた。スターティンググリッドは前日13日の予選2により決定され、ポールポジションはGT3 Pro-Amクラスの#45 PONOS RACINGが獲得。#666 seven x seven Racingは8番グリッド、#888 BINGO Racingは15番グリッド、#82 ZENKO RS GARAGE with SUNRISE Blvd.はクラス2番手の17番グリッドから、#15 Destino with SUNRISE BLVD.はクラス3番手の17番グリッドからそれぞれスタートする。
レースはスタートで#666 seven x seven Racingの渡会が猛ダッシュを決めて4番手に浮上。トップを走る#45 PONOS RACING、2位の#9 BINGO RACING with LM corsa、3位の#181 NORIK RACING/Ferrari 296 GT3(芝田典和/番場 琢)を追う展開になった。
前半はこのままの順位でレースは進み、15〜6周を終えたところで各マシーンはドライバ交替を行う。全車がドライバー交替を終えた時点でトップは変わらず#45 PONOS RACING。一方、2位は#181 NORIK RACING、3位は#9 BINGO RACING with LM corsaと入れ替わり、これを#666 seven x seven Racingが4番手で追うことになる。
#666 seven x seven Racingとしては、ここで#9 BINGO RACING with LM corsaをオーバーテイクすればシリーズタイトル獲得の可能性が出てくるため、なんとしてでも#9 BINGO RACING with LM corsaを仕留めたいところで、ここから4周にわたってテール・トゥ・ノーズのバトルが続いた。ところが21周目のヘアピンで#666 seven x seven Racingが止まり切れずに#9 BINGO RACING with LM corsaに接触。これにより#9 BINGO RACING with LM corsaはその後リタイヤとなり、#666 seven x seven Racingは7番手まで順位を落とした後、ストップ・アンド・ゴーペナルティが科され、さらにポジションをダウンすることに。
最終的には#45 PONOS RACINGがポール・トゥ・ウィンを果たし、#666 seven x seven Racingは8番手でレースを終えた。
#45 PONOS RACING
シリーズタイトルは、このレース2で2位でゴールした#296 Hitotsuyama with CORNES RACINGが獲得している。
シリーズタイトルを獲得した#296 Hitotsuyama with CORNES RACING
GT4クラスは、#39 TOYOTA GAZOO RACING INDONESIAが総合14位でフィニッシュでクラス優勝。#82 ZENKO RS GARAGE with SUNRISE Blvd.はクラス2番手の15位、#15 Destino with SUNRISE BLVD.はクラス3番手の16位でフィニッシュ。GTCクラスの#888 BINGO Racingは総合13位で完走し、シーズンを締めくくった。
伝統の「鈴鹿1000km」は#32 Team WRT/BMW M4 GT3 EVOが優勝
この週末、鈴鹿サーキットのメインレースとして開催されたのが、Intercontinental GT Challenge第4戦の「鈴鹿1000km」。6年ぶりに復活した伝統の耐久レースには、GT3カー33台・8メーカーが参戦している。
優勝は#32 Team WRT/BMW M4 GT3 EVOで、2位にはPorsche 911 GT3 R (992) で挑んだ#7 Absolute Racingがつけた。
#32 Team WRT/BMW M4 GT3 EVO
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Michinao Ishibashi, Satoshi Ubukata)