フェルディナント・ヤマグチでございます。今回は間もなくオープンして3周年を迎える、日本のポルシェ乗りの聖地「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(以下、PEC東京)」に行ってまいりました。

日本のポルシェ乗りの聖地「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(以下、PEC東京)」が、今年の10月で開場3周年を迎えます。つい先日オープンしたと思ったらもう3年。光陰矢の如しとはこのことです。

ほんの何年か前に幼稚園の入園祝をした友人のお子さんが、大学の受験で悩んでいる、なんて話を聞いて腰を抜かしたものですが、他人のお子さんとか他社の施設とか、本当に大きくなるのが早いですよね。PEC東京は不動産ですから大きくなるのは難しいのですが、変化や進化はしているはずです。

約3年間のPEC東京がどのように変化し、そして今現在も進化を続けているのか。ポルシェジャパン株式会社 ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京 セールス/マーケティング/BD マネージャー 佐藤⿇⼦さんにお話を伺いました。

今回、インタビューにご協力いただいた、ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京 セールス/マーケティング/BD マネージャー 佐藤麻子氏。

【フェル(以下、F)】イキナリお話しにくいであろうことを伺いますが、この3年間で予想外だったお客さんはおられますか?

【PEC佐藤(以下、佐藤)】PEC東京を気に入っていただき、何度も来てくださる方は大勢いらっしゃいます。なかにはおひとりで既に40回以上も「ドライビングプログラム」にご参加いただいている方がいらっしゃいます。私たちとしては、嬉しい予想外です。現場のスタッフとも親しくしていただいて、ポルシェのことだけでなく、いろいろなお話しをされて、毎回滞在を楽しまれていらっしゃいます。私たちもその方が来てくださることを心待ちにしているんです。

PEC東京はポルシェオーナーのためだけの施設ではなく、カフェやレストランだけの利用もOK!ポルシェとは何の接点がなくとも実はふらりと立ち寄れるような場所なんです。

【F】3年で40回も!12×3で36回ですから、月イチ以上のペースですね。それなりにコストもかかる。そうそう、コストと言えばふるさと納税。木更津市にふるさと納税をすると、PEC東京を使える特典のコースがあると伺いました。

【佐藤】はい。「ふるさと納税」のチャネルは広いターゲット層にリーチができています。ふるさと納税のお陰で、ポルシェオーナー以外のお客様にもPEC東京にご来場いただいています。昨年は何と1,700万円の納税で、PEC東京を貸切利用していただいた⽅もいらっしゃいました。開業当初では想像できなかったお客様です。こちらも嬉しい予想外と言えますね。

ミーティングルームの壁にはポルシェの創業者であるフェリー・ポルシェが残した「私は自らが理想とする車を探したが、どこにも見つからなかった。だから自分で造ることにした。」というメッセージが。

【F】1700万!ふるさと納税だけで1700万!収入が1700万だって結構な所得なのに、世の中にはお金持ちがいるものですね…。

【佐藤】あとは和服をお召になった⼥性グループのお客様が「956 カフェ」にお茶をしにいらしたり、ビジネスランチで2階にある「レストラン 906」をご利用になる方もいらっしゃいます。クルマには乗らない、だからコースにも出ない。素敵な景色と、速い速度で走り抜けるポルシェを眺めながら、お茶やお食事を楽しまれる。こんな使い方をされる方もいます。ええ。もちろん食事だけのご利用でも大歓迎です。

【F】こんな意外な人がいた」、と言うお話を伺いました。逆に、「こんな人にも来て欲しい」、というターゲットはありますか?

【佐藤】まず女性の方たちです。こういう施設ですから、どうしても男性のお客様が多いんです。「Driven Women in PEC Tokyo」など、⼥性1⼈でも気軽に参加いただけるプログラムも用意しています。共通の趣味を持った⽅々と、新たな交友関係を築いていただける可能性もあります。女性の方にも、ぜひPEC東京の魅力を知っていただきたいです。

【F】女性専用のプログラムがあるんですか?私も出ていいですか?モテそうです(笑)。

【佐藤】ダメです!女性専用です(笑)。

PEC東京にはさまざまなプログラムが用意されているそうですが、女性専用のものまであるのです!(参加交渉中の画…ではありません)。

【F】冗談はさておき、失礼ながらあきらかに宣伝不足です。そのようなプログラムがあることを、今日初めて知りました。他にはどうでしょう。

【佐藤】あとは若い方ですね。「クルマ イコール 移動手段」あるいは「クルマなんて動けば何でも良い」といったお考えの方も、ここでポルシェを体験されることで、クルマに対する価値観が180度変わります。実際に「クルマに対する概念が変わりました」というコメントを今までにたくさんいただいています。少しでもクルマに興味があれば、ぜひ本物のポルシェに触れて、ブランドの価値を⾒ていただきたいと思います。

街中でもめったに見掛けることがない911 GT3 RS(タイプ992)を使ったドライビング プログラムを楽しむこともできるのです。

【F】それは大事ですね。とくに若年層のクルマ離れが叫ばれる昨今、ポルシェに乗ってクルマに対する認識が変われば万々歳ですね。

【佐藤】もう1つは企業単位でのご利⽤です。企業のインセンティブや、オフサイトミーティングなどでも使っていただけると嬉しいです。クルマを取り巻く環境が激変している昨今、私たちポルシェが、どのように対応しているか。電動化とは何か。こんな学びの機会もご提供することが可能です。

PEC東京のフロアには、今年3月にお台場で開催された「Tokyo E-Prix」にも参戦したマシン「Porsche 99X Electric」が展示されていました。

【F】それは人気が出そうです。ウチの会社でもやろうかな……。最後にPEC東京から離れて、新型のハイブリッド化された911について伺います。ハイブリッド化してどうですか、お客さんの反応は?

【佐藤】ポルシェジャパン側の状況としては、素晴らしい反響と受注状況と聞いています。人気は上々です。また、ハイブリッド化される新型911の体験を楽しみにされている⽅も多くいらっしゃいます。いつも718にしか乗らないお客様も、「新型911はぜひ体験したい」とおっしゃっています。

【F】なるほど。短い時間でしたが、とても勉強になりました。実は私もCarerra Tのオーダーを入れていて、11月頃に納車の予定です。納車されたら、一番にここに乗ってこようと思います。

【佐藤】ぜひ!お待ちしています!

【F】ありがとうございました。

次回は11月に頃に納車される予定の911 Carerra TでPEC東京にお邪魔する予定です。佐藤マネージャー、ありがとうございました!

●あとがき

PEC東京は確実に着実に進化しています。何よりも自分のポルシェを持ち込みで乗れるようになったのが大きい(以前はダメだったんです)。行ってみなければ、乗ってみなければ分からないことってたくあんありますよね。

読者諸兄も一度PEC東京を体験されると良いですよ。本当に楽しく、確実に運転が上手くなりますから。

次回はPEC東京のコースを911 Carerra GTSで走らせてきた模様をレポートします。

次回、PEC東京のコースを使い、公道では体験不可能ともいえる領域で911 Carrera GTSを走らせた模様をお届けします。

ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(PEC東京)について

・URL:https://porsche-experiencecenter-tokyo.jp

・Tel:0120-718-911 / 受付時間:9:00-18:00 (定休日を除く)

・住所:千葉県木更津市伊豆島中ノ台1148-1

・Google Map:https://maps.app.goo.gl/Qm6AdZHFnYtUPjH19

・アクセス(*pdfファイル):https://cdn.porsche.co.jp/pec/images/20220821_accessmap_JP.pdf

・各種お問い合わせ:https://porsche-experiencecenter-tokyo.jp/pages/10

(Interview / Text by Ferdinand Yamaguchi & Photo by Toru Matsumura)