ポルシェジャパンとポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)委員会は2024年5月4日、ポルシェカレラカップジャパン2024シリーズ第3戦の決勝を、富士スピードウェイで同日に開催した。

ポルシェカレラカップジャパン2024 第3戦(富士)

天候:晴れ 路面:ドライ 気温:23度 路面:28度(レーススタート時)
            
Mobil 1 Challengeとして開催されたPCCJ第3戦は、朝から上空には青空が広がる富士スピードウェイを舞台に行われた。

#60 伊東黎明選手

2日(木)に行われた予選のセカンドベストタイムで決定したグリッドは、第2戦を制したプロクラスの#60 伊東黎明選手がオーバーオール(総合)のポールポジションを獲得し、2番手に#7 山田遼選手、3番手にポルシェジャパンジュニアドライバーの#91 平安山良馬選手、4番手に#90 呉良亮選手が続く。プロアマクラスのポールポジションは#9 武井真司選手、アマクラスのポジションは#88 Tiger Wu選手が獲得している。

#7 山田遼選手

9時20分、フォーメーションラップが開始されると、各車とも路面状況を確認しながらタイヤに熱を入れながらコースを1周。再びグリッドにマシンが整列するとレースはスタートし、ポールポジションの#60 伊東選手が今回も好スタートを見せて1コーナーにトップで飛び込んでいく。それを2番手の#7 山田選手が追いかける展開となるが、3番手にはプロアマクラスの#10 MOTOKI選手が浮上する。

#91 平安山良馬選手

しかし1周目を終えてホームストレートに戻ってくると、3番手に#90 呉選手、4番手に#91 平安山選手、5番手に#10 MOTOKI選手という順に。#91 平安山選手は3周目のホームストレートで#90 呉選手をオーバーテイクし、3番手へと順位を上げ前の2台を追いかける。

#60 伊東黎明選手

トップの#60 伊東選手は今日も安定したペースでトップを快走していたが、9周目のAコーナーで若干膨らんでしまい#7 山田選手との差が一挙に詰まる。「僕が失敗して膨らんでしまい、山田選手が背後に迫ってきましたが何とか抑えきることができました」と、レース後に振り返る#60 伊東選手。その後は、再び#7 山田選手との差を広げていきトップでゴールし、「連勝は嬉しいのですが、その分プレッシャーも大きくなっていきます。」と語る。

今回も2位に終わった#7 山田選手は、「今日のスタートは悪くなかったのですが、それ以上に伊東選手が良かったですね。あと一歩を詰められるように頑張ります」という。

3位の#91 平安山選手は「とにかく課題はスタートだと思います。レースペースは悪くないので、スタートさえ決められれば……」と語るように、2周目にレースファステストを記録している。課題をクリアして、次戦で巻き返しを図れるのか、#91 平安山選手の今後に期待したい。

#10 MOTOKI選手

プロアマクラスは、好スタートを決めた#10 MOTOKI選手がクラストップに立ち、#9 武井選手が追いかける展開に。背後からプレッシャーをかける#9 武井選手は、8周目の1コーナーで#10 MOTOKI選手のオーバーテイクに成功する。今度は#10 MOTOKI選手が#9 武井選手の背後にピタリとつけて勝負を仕掛けるが、10周目のBコーナーで#9武井選手がテールスライドをしかけたタイミングで2台は接触。これで#9 武井選手は順位を大きく落としてしまい、トップに立った#10 MOTOKI選手は今シーズン初優勝を飾る。

#9 武井真司選手

#10 MOTOKIは「ちょっと後味の悪いレースになってしまい、武井選手には申し訳なかったなと思っています。次はクリーンに勝てるように頑張ります」とレースを振り返る。結果、プロアマクラスの2位には#77 浜崎大選手が入り、#9 武井選手は3位に終わった。

#88 Tiger Wu選手

一方、アマクラスは#88 Tiger Wu選手が開幕から3連勝を飾り、「今日はプロアマクラスの選手ともバトルすることができ、とてもレースを楽しめました」と喜びを語る。2位には2年振りのPCCJ参戦となった#66 BANKCY選手が入り、「久しぶりに表彰台を獲得できましたが、体力面で辛かったので、今後はトレーニングを強化していきます」と語る。3位はスポット参戦の#31 OOKA選手が獲得した。

PCCJ第4-5戦は6月29日(土)、30日(日)に、岡山国際サーキット(岡山県)で開催が予定されている。今シーズン中盤戦に向けて重要な一戦となるため、どのような戦いが展開されるのか注目される。

(Text Toru Matsumura)