ポルシェジャパン、新型「Taycan」および「Taycan Cross Turismo」の予約受注を開始と発表。全バージョンで残量10%から80%まで18分で充電可能

ポルシェジャパン株式会社は2024年2月7日、新型「Taycan」および新型「Taycan Cross Turismo」の予約受注を、同日より日本全国のポルシェ正規販売店にて開始と発表した。

これまでに約15万台が生産されてきたTaycanを改良するため、開発エンジニアとテストドライバーは世界中を360万km以上走破したという。

Taycanのモデル責任者であるケビン・ギーク氏は、「当社は2019年末にTaycanを発表し、e-モビリティの新時代を切り開きました。このクルマがEVセグメントにおけるゲームチェンジャーであり革新的な先駆者であることがすぐに証明されました。サクセスストーリーは、大幅にアップグレードされた新型Taycanにも続きます。卓越したドライビングダイナミクスとドライビングプレジャーを備えたモデルラインは、性能の面で新たな高みに到達しています。同時に、効率、航続距離、日常の使いやすさ、快適性を大幅に向上させることができました」と述べている。

パフォーマンスをさらに向上

●充電性能は50kW増の320kW。高速走行時には400kWまで増加するエネルギー回生

Taycanの全バージョンで先代モデルの出力を最大80kW上回る新しいリアアクスルモーターを備えた先進のパワートレインを有する。これには、ソフトウェアを最適化した改良型パルスインバーター、より強力なバッテリー、サーマルマネジメントの改良、次世代ヒートポンプ、改良型回生および4WDストラテジーなど、さまざまな要因が関係しているという。

さらに、高速からの減速時の最大回生性能は290kWから400kWへと30%以上向上。また、Taycanの全バージョンに、専用に開発された21インチホイールとタイヤが装着され、空力と転がり抵抗を低減に寄与している。

●0－100km/h加速タイムを0.6秒短縮。Taycan Turbo Sはわずか2.4秒

TaycanとTaycan Turbo Sの例を挙げると、静止状態からわずか4.8秒（Turbo S：2.4秒）で100km/hに達し、これは先代モデルを0.6秒（Turbo S：0.4秒）上回る。また、スポーツクロノパッケージに新たに追加された「プッシュトゥパス」機能を使用すると、ボタンに触れるだけでモデルに応じて最大70kWのブーストを10秒間利用することができる。Taycanの出力は従来よりも60kW向上しており、Taycan Turbo Sでは、さらに140kWのローンチコントロールが追加される。これにより、トップモデルのシステム出力は700kW/952PSとなる。

●航続距離は35%伸びて最大678km（WLTP）。Taycanのすべてのバージョンで、充電状態10%から80%まで18分で充電可能

ボディタイプとエンジンに応じて、航続距離は175km（35%）増加して最大678km（WLTP）に向上している。また、先代モデルよりも長距離走行時の充電回数が少なくなっただけでなく、充電速度も向上。パフォーマンスバッテリープラスの総容量は93kWhから105kWhに増加した。

アダプティブエアサスペンションを標準装備

Taycanのすべてのバージョンでには、アダプティブエアサスペンションが標準装備されている。また、ポルシェアクティブライドサスペンションは、4WDバージョンのオプションとしてオーダーが可能だ。

大幅に改良された装備と軽量化を実現

最大15kg軽量化された一方で、標準装備は従来よりも拡大してされている。具体的には、アンビエント照明、フロントシートヒーター、ポルシェインテリジェントレンジマネージャー（PIRM）、ワイヤレス充電式スマートフォントレー、運転席側および助手席側電気充電ポート、ドライブモードスイッチ、パワーステアリングプラスが標準装備される。また、日本市場では、Taycan４Sにパフォーマンスバッテリープラスが標準で搭載される。

Taycanのベーシックモデルにも、アダプティブエアサスペンションとアルミニウム製ドアエントリーガードが標準装備される。また、装備のアップグレードに加えて、容量を増やしつつ軽量化されたバッテリーが含まれます。

制御とディスプレイのコンセプトの刷新

ステアリングホイールのモードスイッチは標準装備。また、インストルメントクラスター、センターディスプレイ、オプションの助手席側ディスプレイにも機能が追加されている。さらに、スポーツクロノパッケージとパフォーマンスバッテリープラスを装備したTaycanモデルは、モードスイッチに専用のプッシュトゥパスボタンを装備する。Apple CarPlayは車両のディスプレイと機能と統合されている他、新しい車載ビデオ機能により、センターディスプレイと助手席側ディスプレイでのビデオストリーミングも可能となっている。

新型「Taycan」および「Taycan Cross Turismo」価格/2024年2月7日付

（Text Toru Matsumura）