フェルディナント・ヤマグチでございます。続いていますね。ちゃんと続編が出ましたね。素晴らしい。

フェルディナント・ヤマグチでございます。「自働車まんげ鏡」、今回もよろしくお願い申し上げます。

数年前に意気込んで始めた当「自働車まんげ鏡」。

意気込んで始めたは良いものの、「好きな時に好きなだけ入稿する」という完全自主管理の自由度の高さから、立ちどころに中折れしてしまいまして、そのまましめやかに休眠状態と相成ってしまった訳です。連載はやはり担当次第と言いましょうか、キチンと催促して下さる人がいないとダメですね。新任担当編集の松村選手。締切りのかなり前から優しい言葉でグリグリと圧を掛けてくる姿勢が素敵です。こういう方はモテるんですよね、多分。

で、次なるフェル号探しの続編です。前号で「禁断の空冷ポルシェに手を出すか」とぽそっとつぶやいたところ、各所からたくさんのメールをいただきました。

「空冷良いじゃない。楽しいよ」という好意的なものがおよそ2割。

そして8割が「壊れるぞ」「止まるぞ」「カネかかるぞ」「空冷をナメるな」と否定的なものでありました。彼らは別に私を脅している訳ではなく、ズボラな上に吝嗇家(りんしょくか)である私の身を案じた上で、敢えて諫言してくれているのです。ありがとうみんな。
しかしそんなに空冷ポルシェってヤバいのでしょうか……。

原稿のメールをやり取りしていたら、件の松村選手が「実は……」と言い出した。
ご自身が長く空冷ポルシェに乗っておられると。早く言えよ。いや、言ってくださいよホント。ということで今号は担当編集松村選手との空冷ポルシェ問答をお送りします。

担当編集補足:こちらが通称「プラレール号」です。

まず初めに、どうして手がかかり少なくないカネもかかるであろう空冷ポルシェを選んだのか。

松:若いときに手に入れた1台目のナローポルシェを手放したことが忘れられず、2012年にいまのクルマを手に入れました。主治医からは「プラレール号」と命名されました(プラレールのレールみたいなボディカラーなので)。

若い頃の夢をもう一度、というところでありましょうか。ていうか今でも若いじゃん。
買い直したおクルマは1970年式ポルシェ911S。通称「ナローポルシェ」。お宝です。
2012年ということは、購入されてから既に10年以上が経過している。それでも普通に持ち続けているのですから、意外と怖くないのかも知れません。
次に伺いたいのは快適性の問題です。空冷云々より、50年以上も経ったクルマですからね。10年落ちのボロい軽自動車より辛いはずです。乗っていて疲れないのでしょうか。

担当編集補足:メカポン(メカニカルポンプ)仕様のエンジン。

松:バケットシート、パワステ、パワーウィンドウ、ラジオ、クーラーもありません。快適性ゼロ。ただ走るだけです(笑)。真夏でも乗りますが、暑いだけで意外と疲れません。それよりも渋滞時の油温が心配です。

「暑いだけで疲れません」ってあーた。修行僧ですか。心頭滅却ですか。阿闍梨様ですか。
ムチャ言わんで下さい。暑いと疲れるんですよパンピーは。そして油温。空冷だから水温は気にしなくて良いですが、その代わりに油温ですか。蒸気が吹く分には笑い話で済みますが、油が吹いたらシャレになりませんね。
油に限らず端的に伺いましょう。ズバリ、壊れないのでしょうか?

松:A:今のところ壊れません。数年前にギヤが入らなくなりましたが、これはあきらかに私の操作ミスです。「壊れた」というよりは「壊した」と思っています。

いい人だなぁ松村さん。「壊れた」ではなく「壊した」ですか。すべての責任は自分にある。責任自分論。読んだけど感心しただけで1ミリも実践していない「7つの習慣」を思い出しました。
しかしいろいろ大変な目に遭って、新しいポルシェに乗り換えようと思ったりはしないのでしょうか。新しいポルシェに興味はお有り?

担当編集補足:バケットシート、パワステ、パワーウィンドウ、ラジオ、クーラーもありません。快適性ゼロ。

松:あります!オフィシャルサイトのカーコンフィギュレーターで自分好みの992GT3ツーリングを作ってみたところ、調子に乗っていたら総額3000万円オーバー(!)に……。

結局はそうなりますよね。ポルシェもいつのまにか3000万の世界に入っちゃいましたものね。ほんの少し前まで、プレーンな911は1000万円以下で買えたんですけどね。しかし3000万かぁ。田舎で家が立ちますわホント。

担当編集補足:カーコンフィギュレーターを使い、GT3 TouringにあれこれOPを追加したら、なんと総額3000万円オーバー。素のTurbo Sよりも高価に……。

伺いたいことはまだまだたくさんあります。
松村さんとの問答は次号に続きます。

(Text by Ferdinand Yamaguchi)