2026年10月25日、F1世界選手権第20戦アメリカGPの決勝が、アメリカ・テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われた。Audi Revolut F1 Teamは、ニコ・ヒュルケンベルグが11位、ガブリエル・ボルトレートが13位でフィニッシュ。ともに順位を挽回する走りを見せたものの、惜しくもポイント獲得には届かなかった。

予選ではヒュルケンベルグがQ3進出まで0.1秒差

アメリカGPの予選では、Audiの2台がそろってQ2に進出した。

フリー走行3回目で7番手タイムを記録したヒュルケンベルグは、Q2で1分35秒158をマーク。しかし、Q3進出には約0.1秒届かず、12番手で予選を終えた。その後、アービッド・リンドブラッドのペナルティにより、決勝は11番グリッドからスタートすることになった。

一方、ボルトレートはQ2で1分35秒691を記録して13番手。ただし、パワーユニット関連のコンポーネント交換によって合計80グリッド降格のペナルティを受けており、決勝は21番グリッドからのスタートが決まっていた。

このため、Audiは予選で通常とは異なる戦略を採用。ボルトレートがヒュルケンベルグにスリップストリームを提供し、チームメイトのタイム向上を支援した。

Audi Revolut F1 Teamのレーシングディレクターを務めるアラン・マクニッシュは、「ガビが最後尾からスタートすることはわかっていたので、ニコにできるだけ良いチャンスを与えられるよう戦略を調整した。ガビは重要な役割を果たし、スリップストリームをうまく使わせてくれた」と説明した。

ヒュルケンベルグも「Q3まであと0.1秒だった。中団は本当に接戦で、わずかな差が大きな違いになる。それでも11番グリッドからなら十分に戦えると思う」と決勝に向けて意欲を示していた。

スタートで出遅れたヒュルケンベルグが挽回

56周で争われた決勝では、Audiの2台がともに新品のソフトタイヤを選択した。

11番グリッドからスタートしたヒュルケンベルグだったが、発進直後にアンチストール機能が作動するトラブルに見舞われ、15番手まで後退してしまう。

アンチストールは、エンジンのストールを防ぐための機能。ヒュルケンベルグによれば、通常とは異なり、スタートして数メートル進んだところで作動したという。

序盤に順位を落としたことで、ヒュルケンベルグはポイント圏内を目指して追い上げる展開となった。

中団ではレーシングブルズやハース、アストンマーティンなどが激しく順位を争い、わずかなペースの違いが結果を左右する接戦が続いた。

ヒュルケンベルグは29周目にピットインし、新品のハードタイヤに交換。その後は1ストップ戦略で走り切り、着実に順位を挽回した。

終盤にはポイント圏内の10番手を走るピエール・ガスリーとの差を詰めたものの、オーバーテイクには至らず、11位でチェッカーを受けた。

レース後、ヒュルケンベルグは次のように振り返った。

「残念ながら、スタートでアンチストールが作動して順位を落としてしまった。スタート直後ではなく、数メートル走ったところで起きたのは不思議だったね。感触も音も少しおかしかったから、何が起きたのか調べる必要がある」

「そこからはできることをやったと思う。周囲のマシン、とくにレーシングブルズとはほぼ同じペースだったけど、いったん後ろに下がると挽回するのは難しい。普通にスタートできていたらどうなっていたかはわからないけど、中団の争いは本当に僅差だね」

ボルトレートは21番グリッドから13位へ

一方、21番グリッドからスタートしたボルトレートは、後方から追い上げるレースとなった。

序盤から他車とのバトルを繰り広げながらポジションを上げ、29周目にはヒュルケンベルグと同じタイミングでピットイン。新品のハードタイヤに交換した。

さらに50周目には2度目のピットストップを行い、新品のソフトタイヤを装着。終盤も積極的な走りを続け、最終的に13位でフィニッシュした。

21番グリッドから8つ順位を上げる結果となり、厳しいスタート位置からのレースとしては一定の成果を収めた。

ボルトレートはレース後、「全体的には良いレースだったと思う。マシンのフィーリングも良かったし、ペースもあった。何台もオーバーテイクできたし、クリーンなバトルを楽しめたよ」とコメント。

さらに「最後尾からスタートして多くの順位を取り戻すのは簡単じゃないけど、オースティンを前向きな気持ちで離れられるのは良いことだね。この良い流れをメキシコにも持ち込みたい」と次戦への期待を語った。

Audiはポイント獲得を逃すも、次戦に期待

今回のアメリカGPでは、ポールポジションからスタートしたメルセデスのキミ・アントネッリが、1ストップ戦略を成功させて優勝。今季9勝目を挙げた。

2位にはフェラーリのシャルル・ルクレール、3位にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが入り、ルイス・ハミルトンが4位、ランド・ノリスが5位に続いた。

Audiにとっては、ヒュルケンベルグが入賞まであと一歩に迫りながら、ポイントを獲得できなかったことが悔やまれる一戦となった。

一方、ボルトレートは大幅なグリッド降格ペナルティを受けながらも着実に順位を上げ、マシンのレースペースに手応えを感じている。

マクニッシュは決勝を次のように総括した。

「今日は2人とも素晴らしい追い上げを見せてくれたけど、残念ながらポイントにはわずかに届かなかった。ガビはペナルティによって最後列からのスタートだったことを考えれば、13位は現実的に望める最高の結果だったと思う。クリーンで計算されたレースをして、着実に順位を上げてくれた」

「ニコはスタートでアンチストールが作動し、15番手まで後退したことが響いた。それでも11位まで挽回し、10位との差を縮めたのは見事だった。今回の結果は、彼が見せたパフォーマンスや、問題なくスタートできていれば得られたかもしれない結果を反映していない」

「来週のメキシコでは、このパフォーマンスをポイントにつなげたい。また攻めていくよ」

次戦のメキシコシティGPでは、今回のアメリカGPで見せたレースペースを結果につなげられるかが注目される。

(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Audi Revolut F1 Team)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。