2026年2月20日、Audi Revolut F1 Teamは、バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われたF1プレシーズンテスト第2週を無事に走りきり、シーズン開幕前の全日程を終了した。新世代規定が導入される2026年に向け、同チームは1月9日のシェイクダウンを皮切りに、バルセロナおよびサクヒールでのテストを実施。プレシーズン全体で851周、2,775.649kmを走破した。

最終日は午前にニコ・ヒュルケンベルグが64周(346.368km)を走行しし、ベストタイムは1分36秒019で15番手。午後はガブリエル・ボルトレトが71周(384.252km)を走行し、1分33秒755で7番手タイムを記録した。第2週のバーレーンテストだけで357周を重ねており、走行距離を稼ぐという点では一定の成果を挙げたといえる。

新世代マシン「Audi R26」の本格始動

2026年規定に基づくマシン「Audi R26」は、1月上旬のシェイクダウンでいち早く走行を開始した車両であり、同チームは新レギュレーション下で最初に走行を行ったチームとなった。FIAクラッシュテストをすべて通過したうえでのコースインは、開発体制の成熟度を示すものでもある。

テクニカルディレクターのジェームス・キーは、今回の冬季テストが3回実施された点について「大幅なレギュレーション変更を踏まえれば必要なプロセスだった」と説明。レース仕様の空力パッケージ投入、レースディスタンスのシミュレーション、シャシーとパワーユニット双方にわたるセットアップ作業など、多岐にわたる検証を進めたことを明らかにしている。信頼性およびパフォーマンス面で改善点は残るものの、「想定外の問題はない」との認識を示した。

組織再編とインフラ刷新

このオフシーズン、チームは技術開発だけでなく組織面でも大きな変革を進めてきた。ファクトリー改修に伴う数百人規模の人員移動、新規パートナー契約の締結、ピット設備やパネル、ピットウォール、ホスピタリティを含むトラックサイドインフラの全面刷新などを完了させている。

チーム代表ジョナサン・ウィートリーは、これらすべてがスケジュール通りに実行された点を強調しつつ、「この2カ月間で直面した課題への対応力が組織の強さを示した」と総括。ヒンウィル、ノイブルク、ビスターの3拠点にまたがるチーム体制の結束を今後の強みとして挙げた。

開幕戦メルボルンへ

ヒュルケンベルグは「新しいパワーユニットを実戦環境で理解していくことは大きな挑戦だった」と振り返りつつ、走行距離を積み重ねられた点を前向きに評価。ガブリエル・ボルトレトも「スタート時点から確実な進歩を感じられる」と述べ、両ドライバーとも開幕戦に向けた手応えを示している。

マッティア・ビノット(Audi F1プロジェクト責任者)は「課題を一つずつ克服し、着実に前進してきた」としながらも、競争環境の厳しさに対する認識は明確だ。現時点での競争力の位置づけは不透明だが、データ解析と開発作業を経て、初のグランプリ参戦となるメルボルンへ向かう。

2026年、新レギュレーションの下で幕を開けるシーズンは、自動車メーカーとしてのAudiにとっても新章の始まりとなる。長期テストで築いた基盤が、実戦の舞台でどのような形で結実するかが注目される。

(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Audi Revolut F1 Team)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。