2025年2月11日、Audiは車両のデジタル化戦略の一環として、車載アプリ機能を拡充すると発表した。新たに駐車決済アプリ「EasyPark」と、給油・充電・洗車決済に対応する「ryd」をAudi Application Storeに追加する。対象はAudi Application Store搭載車で、rydは即時利用可能、EasyParkは2026年第1四半期末までに段階的に展開される予定である。

今回の発表は、車両と外部サービスの高度なネットワーク化により、運転をより快適かつ効率的、安全にするというAudiの方針を具体化するものだ。両アプリはサードパーティ製ながら、MMIインフォテインメントシステムへ直接統合される点が特徴で、同社によればこの形での統合は自動車メーカーとして初の取り組みだという。

駐車を自動検知するEasyPark

EasyParkは、欧州約1300都市、6万カ所以上の駐車エリアに対応する駐車決済アプリである。対応エリア内で車両を停止し、トランスミッションをパーキングポジション「P」に入れると、MMIディスプレイ上にポップアップが表示される。GPSトリガー機能により対象エリアを自動検知し、画面上の操作でデジタルパーキングメーターを開始できる仕組みだ。

事前に設定した時間の終了が近づくと、スマートフォンへ通知が届き、MMIまたはスマートフォンから延長操作が可能。さらに、車両が駐車スペースを離れ、15km/h以上に加速すると自動的に課金を終了する機能も備える。駐車場精算機での手続きや小銭の準備を不要とし、都市部での利便性向上が期待される。

給油・充電・洗車を一括管理するryd

rydは、給油、電気自動車の充電、洗車の決済を1つのアプリで完結させるサービスである。ドイツではAralやEssoなどの大手チェーンを含む1万カ所以上の給油所、欧州で100万カ所以上の充電ポイントに対応するという。

給油時には、周辺の給油所を自動検知し、MMI上でスタンドを選択、ポンプ番号や上限金額、支払い方法を入力する。給油後は車内で決済確認を待つだけでよく、レジでの支払いは不要となる。充電についても同様で、ナビゲーションと連携し、目的地設定と同時にe-tronルートプランナーがバッテリーのプレコンディショニングを開始する。充電カードやQRコード、電力会社との個別契約なしに利用できる点も特徴である。

アプリストア戦略の拡大

Audi Application Storeは、エンターテインメント系アプリも拡充している。すでにDisney+やSpotify、YouTube、DAZN、Bloombergなど、地域別に各種サードパーティアプリを提供している。これらは「CARIAD」と共同開発されたAudi Application Storeを通じてMMIに統合され、スマートフォンを介さず利用可能である。

利用には「Audi Application Store and Smartphone Interface」装備、myAudiアカウント、アクティブなデータ通信環境が必要となる。また、一部車両ではソフトウェアバージョン3.10以上が条件となる。

今回の機能追加は、単なるインフォテインメント拡充にとどまらず、駐車・給油・充電といった日常的なモビリティ体験をデジタルで統合する試みである。車両を“移動手段”から“接続されたプラットフォーム”へと進化させるAudiの戦略が、具体的なサービスとして形になりつつある。

(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by AUDI AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。