マイナーチェンジ版「Audi S3」「Audi RS 3」日本発売

2025年2月19日、アウディ ジャパンは、マイナーチェンジした「Audi S3」と「Audi RS 3」を発表し、同日より販売を開始した。

アウディ ジャパンは、2024年12月にマイナーチェンジした「Audi A3」を発売した。

そのスポーツグレードである新型「Audi S3」と新型「Audi RS 3」が、国内のラインアップに加わった。

Audi S3 Sedan / S3 Sportback

新型Audi S3では、2.0 TFSIエンジンがパワーアップ。従来は最高出力が228kW（310ps）、最大トルクが400Nmであったのに対して、マイナーチェンジ版ではそれぞれ245kW（333ps）、420Nmに向上している。さらに、これまでAudi RS 3にのみ搭載されていたトルクベクタリング機構の「トルクスプリッター」が、このAudi S3にも採用されることになった。トルクスプリッターは、2個の電子制御湿式多板クラッチによりエンジンのトルクを前後に配分するだけでなく、リヤアクスル左右のトルク配分を自在にコントロール。これによりアンダーステアを抑えたハンドリングが可能になる。

Audi S3のサスペンションは標準モデルに比べて10mm低く、オプションでダンピングコントロールサスペンションを選択することも可能だ。

Audi S3のエクステリアは、専用のパターンにL字型のデザインエレメントを施したシングルフレームグリルをはじめ、大型のエアインテークを備えたフロントバンパー、専用デザインのリヤディフューザー、左右4 本出しパフォーマンスエキゾーストシステムなどによりスポーティさを際だたせている。

一方、インテリアはブラックを基調とし、パーシャルえざーのスポーツシートを標準装着することなどにより、プレミアムスポーツにふさわしい雰囲気をつくりあげている。

Audi RS 3 Sedan / RS 3 Sportback

新型Audi RS 3のエクステリアは、Audiを象徴するシングルフレームグリルの枠が太くなり、内部のがダイアモンドパターンに変更されたことで、より端正な表情を示している。サイドエアインテークがスクエアなデザインになり、これにあわせてフロントスプリッターが車幅いっぱいまで伸ばされたことで、ローアンドワイドのデザインが強調されたのも見どころのひとつだ。

リヤは垂直のサイドリフレクターが、フロントサイドエアインテークのデザインを繰り返すとともに、さらにセンターに配されたレッドのリフレクターがアクセントに。大型化したリヤディフューザとオーバルのテールパイプがスポーティさに印象を際だたせている。

インテリアでは、ステアリングホイールのボトム（下）だけでなくトップ（上）をフラットとしたダブルフラットシェイプデザインを採用したのが新しいところだ。スポーク下に設けられた赤のサテライトスイッチで、素早くRSモードを選ぶことができるのも便利だ。

搭載されるエンジンは、Audi Sport伝統の2.5L直列5気筒ターボで、最高出力294kW（400ps）、最大トルク500Nmのスペックに変更はない。

アウディ ドライブセレクトで「RSトルクリヤモード」を選択すると、リヤアクスルに配分されるトルクのすべてをリヤ外輪に100％配分して、ドリフトを容易にする。また、セミスリックタイヤでサーキットを走行するシーンに最適化された「RSパフォーマンス」を用意。Audi SportではRSトルクスプリッターの制御を見直し、コーナリングスピードを高めることに成功。Audi Sportの開発ドライバーを務めるフランク・スティップラーが、最新のAudi RS 3でニュルブルクリンク・ノルドシュライフェに挑み、7分33秒123の新記録を叩きだしているのがその証だ。また、RSトルクリヤモードでのドリフトがより容易に行えるようになったというのも見逃せない。

Audi S3とAudi RS 3のラインアップと価格は以下のとおり。

(Text by Satoshi Ubukata)