アウディは2024年3月12日、Audi A3が広範囲に渡りアップグレードを実施した
と発表した。
Audi A3のエクステリアはさらにスポーティなデザインに進化
A3 SportbackおよびA3 Sedanのフロントマスクにはフレームレスの六角形シングルフレームを採用。またフロントスポイラーは、左右のインテークをつないでAudi A3をより低く見せる。
リヤも同様に新しいバンパーとディフューザーがスポーティなキャラクターを強調する。RSモデルから部分的なインスピレーションを得たデザインは、S lineエクステリアと組み合わせることでさらにスポーティな仕立てだ。
新色のディストリクトグリーン、アスカリブルー、そしてプログレッシブレッドは、いずれもメタリックペイントとなる。
最大で4種類のデイタイムランニング ライトシグネチャー
今回、Audi A3シリーズモデルでは初となる、MMIを介して最大4種類の異なるデジタルデイタイムランニングライトシグネチャーを選択できるようになった。
AUDI AGのデザイン ライト エクスペリエンス責任者 セザール ムンターダ氏は「これにより、より高度なカスタマイズが可能になります。設定はいつでも変更できます。シグネチャーは、このモデルの自信に溢れたスタイルと俊敏な走りをさまざまな方法で表現したものです。これは、それぞれのシグネチャーごとに個別にデザインされたカミングホーム／リービングホームのシナリオにも当てはまります」と語る。
デジタルデイタイムランニングライトは、LEDおよびマトリクスLEDヘッドライトのハウジング上端に3列に設置された24個のピクセルエレメントを用いて作成される。
より洗練されたインテリア
標準装備の内容が大幅に拡充された。マルチファンクションプラスを備えた3本スポークレザーステアリングホイールのほか、エアコンディショナー、アンビエントライトパッケージ、フロントセンターアームレストも標準装備となった。
センターコンソールやドアハンドルのデザインも一新された。さらにセンターコンソールには、便利なカップホルダーに加えて、長さと角度を調整できるアームレストを標準装備する。Sトロニックの機能を簡単にコントロールできるコンパクトなシフターも新たなデザインを採用する。またドアおよびフットレストのインテリアライトにはアクセントが付けられ、照明エレメントとスイッチパネルおよびドアシルのコンツァーライトもオプションで選択が可能だ。
アップグレードが施された今回のA3モデルでは、センターコンソール周囲にコンツァーライトが設置され、標準装備のカップホルダーは照明付きとなる。また、フロントドアの内側にバックライトが装着される。ドアパネル内の光源によって5つのセグメントが照らされ、車両のロックと解除の時にも点灯する。MMIを介して30色のカラーを選択できるため、さまざまなカスタマイズが可能だ。また、新しいSonosサウンドシステムの大型スピーカーがドアの下部に配置され、3Dサウンドによる臨場感あふれるリスニング体験を実現する。
Audi A3は2種類のファブリックによる装飾インレイを使用しており、そのひとつが100％リサイクルポリエステルとDinamica（ダイナミカ）マイクロファイバーで作られた、テクニカルテクスチャードファブリックだ。Dinamicaは、装飾インレイであると同時に、シート地にも使用され、一部のインテリアパッケージではドアミラーの装飾にも採用される。Dinamicaはスエードのような見た目と感触でありながら、部分的にリサイクルされたポリエステルで作られている点が特徴だ。
オンデマンドでアプリと機能を統合
Audi A3は、数多くのコネクテッドサービス、オンデマンド機能、アプリストアによりデジタル化されたコネクテッド機能を備える。DAB+デジタルラジオ、10.1インチ タッチディスプレイ、アウディバーチャルコックピット、ワイヤレス充電機能を備えたスマートフォントレイが標準装備となる。また、フロントのセンターコンソールに設置された2つのUSB-C充電ポートに加えて、リヤにも2つの追加ポートも標準装備される。
オプションとして、MMIナビゲーションプラス、Audi connectのフルサービス、車両のディスプレイを介して幅広いアプリケーションを使用可能なアプリストアへのアクセスが含まれる。さらにアプリストアを組み込むことで、ユーザーは車両内のデータリンクを介して人気のサードパーティアプリをインストールして、MMIタッチディスプレイで直接かつ直感的に操作することができる。
選択したアプリは、ユーザーのスマートフォンを経由することなく、車両のインフォテインメントシステムに直接インストールされる他、ボイスコマンドを介してアプリを操作することも可能だ。Amazon Alexaは音楽のストリーミング再生やスマートホームデバイスの操作にも使用可能となっている。
Audi A3は、Audi connectサービスを含むMMIナビゲーションプラスに加え、Apple CarPlayまたはAndroid Autoを介してiOSおよびAndroidスマートフォンをMMIシステムに統合するスマートフォンインターフェイスを追加してアップグレードすることが可能だ。
その他の機能には、アダプティブクルーズアシスト、ハイビームアシストに加え、2ゾーン コンフォートエアコンディショナーを備えた標準エアコンディショナーシステムを拡張する機能が含まれる。なお、すべての機能はユーザーのニーズに応じて、1か月間、6か月間、1年間、3年間、あるいは期間制限なく利用することができる。
ヨーロッパでは3月から受注を開始
ヨーロッパでは、Audi A3の1.5リッター ガソリンエンジンを搭載した35 TFSIは、150psの最高出力を発生し、7速Sトロニックとマイルドハイブリッドテクノロジーを備えたオートマチック仕様となる。その後、6速マニュアルトランスミッションも設定される予定だ。また35 TDIは、150psの最高出力と7速Sトロニックを搭載したディーゼルモデルとなる。
さらに第2四半期には、A3 SportbackとA3 Sedanのガソリンおよびディーゼルバージョンが導入され、年末にはプラグインハイブリッドモデルも追加される予定だ。なお、すべてのAudi A3モデルは、アウディのインゴルシュタット工場で生産される。
（Text Toru Matsumura）