2021年8月28日〜29日、栃木県のツインリンクもてぎで「TCRジャパンシリーズ2021 Round 4」が行われ、Cupra TCRのHIROBON選手がSaturdayシリーズで、Audi RS 3 LMSの藤井優紀選手がSundayシリーズで、それぞれ優勝した。

第4戦には、Audi RS 3 LMSが4台、ALFA ROMEO GIULIETTA Veloce TCRが1台、Honda CIVIC TCRが3台、Cupra TCRが1台の計9台がエントリーした。ちなみに、Cupraは、フォルクスワーゲングループ傘下のSEAT(セアト)のスポーツブランドである。

TCRジャパンシリーズの各ラウンドは、「Saturdayシリーズ」と「Sundayシリーズ」で構成され、15分間の公式予選と、20分+1LAPの決勝レースが、それぞれ行われる。

Saturdayシリーズ

強い日差しが降り注ぐツインリンクもてぎでは、8月28日の午後0時45分から、Saturdayシリーズの決勝が行われた。ポールポジションはCupra TCRの#19 HIROBON選手、2番グリッドがHonda CIVIC TCRの#97 塩津佑介選手、3番グリッドがAudi RS 3 LMSの#101 藤井優紀選手となった。

スタートでは、ポールポジションの#19 HIROBON選手がエンジンをストールしかけ、スタート直後の1コーナーで#97 塩津選手にインを刺されてしまうが、3コーナーまでにトップを取り戻し、その後はレースをリードすることなる。

#19 HIROBON選手は中盤までタイヤを温存しながら#97 塩津選手を抑え、そして終盤にラストスパートをかけて、見事ポール・トゥ・ウィンを果たしている。

序盤3位につけていた#101 藤井選手は周回を重ねるごとにトップ2台との差を開けられ、さらに終盤にはポジションをひとつ落として4位でゴールした。

5番グリッドからスタートしたAudi RS 3 LMSの#65 加藤正将選手は5位、9番手スタートのAudi RS 3 LMSの#7 井上恵一選手は7位、6番手スタートのAudi RS 3 LMSの#17 鈴木建自選手は8位でそれぞれ完走を果たしている。

Sundayシリーズ

曇り空のもと、午前11時25分からSundayシリーズの決勝が行われた。ポールポジションはHonda CIVIC TCRの#97 塩津佑介選手、2番グリッドがAudi RS 3 LMSの#101 藤井優紀選手、3番グリッドがAudi RS 3 LMSの#17 鈴木建自選手となった。

スタートは、2番グリッドの#101 藤井選手が会心のスタートを決めてトップに踊り出て、これに#97 塩津選手が続く。その後方では#19 HIROBON選手がアクシデントに巻き込まれ、早くも戦線から離脱してしまう。

さらに、3コーナーでは#101 藤井選手がハーフスピンを喫するが、なんとか態勢を立て直してトップを維持する一方、2位を走る#97 塩津選手はスピンし5位にポジションを落とす。その直後、後続車にアクシデントが発生し、#17 鈴木選手がコース上でマシンを停め、これを撤去するためにセーフティカーが導入される。

レースは5周目に再スタートが切られ、ポジションを落とした#97 塩津選手が徐々に順位を上げて、トップを走る#101 藤井選手に迫る。

8周目にはテール・トゥ・ノーズまで接近した2台だが、#101 藤井選手が逃げ切り優勝。開幕戦の富士で表彰台を逃した#101 藤井選手が雪辱を果たした。

7番手スタートのAudi RS 3 LMSの#7 井上恵一選手は4位、5番グリッドからスタートしたAudi RS 3 LMSの#65 加藤正将選手は5位でそれぞれ完走を果たしている。

次の第5戦は、10月16日、17日、栃木県のツインリンクもてぎで開催される。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by TCR Japan)