1L直列3気筒直噴ガソリンターボと48Vマイルドハイブリッドシステムが搭載される「Audi A3 Sedan 1st edition」の燃費をチェックしました。その数字は予想以上!?

フルモデルチェンジにより4代目に生まれ変わった「Audi A3」シリーズ。ついにこのクラスにも1Lエンジンが搭載されるようになり、さらに48Vマイルドハイブリッドシステムが採用され、どんな走りを見せるか、気になっていた人は多いでしょう。

先日、箱根で開催された試乗会では、「Audi A3 Sportback 30 TFSI advanced」をベースに、装備を充実させた限定車「Audi A3 Sportback 1st edition」を試乗しましたが、今回はそのSedan版であるAudi A3 Sedan 1st editionをチェックしました。

基本的な走りの印象は上記のSportbackとほぼ同じということで、まずは試乗記をご覧いただくとして、あらためて新型Audi A3 Sedanに向き合うと、プレミアムコンパクトと呼ぶにふさわしい上質な仕上がりがうれしくなります。

たとえば、フルモデルチェンジによって一新されたコックピット。ダッシュボードの素材や化粧パネルには上質さが漂い、シフトスイッチ周囲に美しいピアノブラックのパネルが施されるのも、インテリア全体の高級感を強めています。

MMIディスプレイは、上級モデル同様、タッチパネルが採用されるが、エアコンの操作などは独立した物理スイッチが用意されているので、運転中でも操作しやすいのがいいですね!

スイッチのタッチも心地よく、しかも、操作感が統一されていて、そういったこだわりが実にAudiらしいと思いました。

細かいところでは、ボンネットダンパーがちゃんと採用されているのがうれしい。ほぼ同時期に日本に上陸した「ゴルフ8」では、ボンネットダンパーが省かれ、ふつうの“つっかえ棒”になってしまったのが、とても残念でしたので。

気になる燃費ですが、Audi A3 Sedan 1st editionのカタログ値は、WLTCモード:17.9km/L、市街地モード:14.9km/L、郊外モード:17.6km/L、高速モード:20.0km/Lと、Audi A3 Sedan 30 TFSI advancedと同じです。

まずは一般道を走ってみます。信号間の距離が比較的長く、ときどき渋滞もあるという状況ですので、上の市街地と郊外のあいだくらいでしょうか。平均速度が約27km/hという走り方で17.7km/Lを記録。発進や加速時は十分に力強く、3気筒エンジンと48Vマイルドハイブリッドシステムの組み合わせが低燃費と十分なパフォーマンスをもたらしているのがわかります。

一方、比較的平坦な高速道路を制限速度の100km/h前後で巡航した際の燃費は23.8km/Lと、カタログ値を2割弱上回ることができました。

試しに、高速道路で巡航速度を80km/hまで落とすと、28.1km/Lをマーク! 燃料タンクが47Lですので、ひょっとするとこのクルマも東京〜鹿児島間を無給油で走破することができるかもしれませんね。でも、いまのところは燃費調査の予定はありません(笑)

(Text & photos by Satoshi Ubukata)