2020年11月29日、静岡県の富士スピードウェイでSUPER GT第8戦「たかのこのホテル FUJI GT 300km RACE」の決勝が行われた。

#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS

最終戦となる第8戦には、Audiは#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端伸太朗/近藤 翼)と#33 エヴァRT初号機 X Works R8(ショウン・トン/佐々木孝太)、ポルシェは#25 HOPPY Porsche(松井孝允/佐藤公哉)が出場した。

28日午後にはノックアウト方式で予選が行われ、#21の近藤選手はQ1A組の10番手、#33のトン選手がQ1A組の13番手で、ともにQ2への進出を逃し、それぞれ20番グリッド、26番グリッドからのスタートに。一方、#25は松井選手がQ1B組で7番手タイムを叩き出しQ2進出。Q2では佐藤選手が11番グリッドを獲得した。

#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS

29日の午後1時からは決勝レースが行われた。スタートドライバーは、#21が近藤選手、#33が佐々木選手、#25が佐藤選手が務めた。

スタート直後、#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは不運に見舞われる。目の前を走る#88 JLOC ランボルギーニ GT3がオイルを吹き、それを#21 近藤選手が避けようとした際に、後続に追い抜かれてしまったのだ。さらに、#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSのフロントウインドーはオイルで汚れ、視界の悪い状態のまま、#21 近藤選手は運転を続けなければならなかった。

1周を終えた時点で25位までポジションを下げた#21 近藤選手だが、その後は巻き返しを図り、着々とポジションを上げながら周回を重ねていく。そして、31周を終えたところで、ステアリングを川端選手に託した。

#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS

この時点で実質15位まで順位を挽回していた#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは、タイヤにタイヤかすが付着してグリップが低下する“ピックアップ”に悩まされながらも、#21 川端選手の健闘で49周目には12位まで順位を上げた。その後も着実に周回を重ねる#21 川端選手だったが、これ以上ポジションを上げることはできずゴール。入賞には届かなかったものの、無事完走を果たしている。

これにより、Audi Team Hitotsuyamaはチームランキング10位、川端選手と近藤選手はドライバーランキング11位で2020シリーズを締めくくった。

#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS

一方、#25 HOPPY Porscheは14位、#33 エヴァRT初号機 X Works R8は16位で完走している。なお、GT300クラスは#52 埼玉トヨペットGB GR Supra GTの吉田広樹/川合孝汰組、GT500クラスは#100 RAYBRIG NSX-GTの山本尚貴/牧野任祐組がそれぞれ優勝した。

シリーズチャンピオンは、GT300クラスが#56 KONDO RACING、GT500クラスが#100 TEAM KUNIMITSUが獲得している。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by GTA)