2020年10月25日、三重県の鈴鹿サーキットでSUPER GT第6戦「FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE」の決勝が行われた。

今シーズン2回目となる鈴鹿には、Audiは#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端伸太朗/近藤 翼)と#33 エヴァRT初号機 X Works R8(ショウン・トン/佐々木孝太)、ポルシェは#25 HOPPY Porsche(松井孝允/佐藤公哉)が出場した。

24日午後にはノックアウト方式で予選が行われ、#21の近藤選手がQ1をA組4番手で突破。さらに#21の川端選手がQ2で6番手タイムを叩きだし、今季最上位グリッドを手に入れた。一方、#25の松井選手と#33の佐々木選手はQ1突破はならず、それぞれ20番手と27位番手からのスタートとなった。GT300クラスのポールポジションは、#96 K-tunes RC F GT3の新田守男/阪口晴南組が獲得している。

翌25日、秋晴れに恵まれた鈴鹿サーキットでは、13時から決勝レースが行われた。

#21は近藤選手が第1スティントを担当。着実にスタートを決めた#21の近藤選手は、レース序盤に上位2台の後退により4位に浮上。しかし、その後しばらく、3位を走る#11 GAINER TANAX GT-Rの安田裕信選手に行く手を阻まれ、テールトゥノーズのバトルが続く。

そこでチームは19周が終わったところで、早めのピットストップを決行。この判断が幸運を呼び込むことになる。

交替した#21の川端選手がコースに戻った次の周、S字コーナーでコースアウトした車両があり、セーフティカーが導入。この時点でドライバー交替を済ませていたチームのなかで#21の川端選手は2番手のポジションにあり、一気に優勝に近づくことになる。

25周が終わったところでセーフティカーランが解除されると、#21の川端選手は次周の27周目、1コーナー手前で先行する#6 ADVICS muta MC86の小高一斗選手を捉えて実質首位に躍り出た。そして、上位勢がピットストップを終えた30周目には、名実ともに#21の川端選手がトップに立った。

その後、#21の川端選手は速いペースで2位との差を広げるが、終盤にはガス欠を避けるために燃費走行に切り替え、2位以下との差を見ながらペースをコントロール。そのままゴールまで走り抜き、2016年11月のもてぎ(第3戦代替戦)以来、4年ぶりにGT300クラスで優勝を果たした。

一方、20番グリッドからスタートした#25 HOPPY Porscheは9位入賞、27番手スタートの#33 エヴァRT初号機 X Works R8は22位で完走している。

GT500クラスは、#23 MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生/ロニー・クインタレッリ組が、今季2勝目を挙げた。

次の第7戦は、11月8日、ツインリンクもてぎで決勝が行われる。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by GTA)