本格的に使うのは6年ぶりですが、運転しやすいサイズと必要十分なパワー、快適な乗り心地など、コンパクトカーのお手本みたいなAudi A2ですので、最近ではプライベートカーのゴルフGTIよりも出番が多いほどです。

安心して乗るためにはメインテナンスは不可欠。ということで、さっそくエンジンオイルとギヤオイルを交換することにしました。

今回使用するエンジンオイルは、最近日本でも発売になったUnil opal(ユニルオパール)の「OPALJET LONGLIFE DEX 1.2FE」。直噴エンジンに適したエンジンオイルということで、興味を持っていたのです。

Audi A2 1.6 FSIのエンジンをはじめ、最近のAudiのガソリンエンジンはすべて直噴です。その直噴エンジン特有の現象としてLSPI(Low Speed Pre Ignition=低速早期着火)が問題になっていることはご存じでしょうか? エンジンオイルに含まれるカルシウム分が燃焼室内で熱を持って自然着火することで、不完全燃焼やノッキングを引き起こしたり、カーボンを発生させるのです。

そこで、カルシウム分を低減したエンジンオイルの開発が進められており、フランスのUnil opalが手がけたのがこのOPALJET LONGLIFE DEX 1.2FEです。

より詳しい説明は上記のニュースをご覧いただくとして、Audiの直噴エンジンとしては世代の古い1.6 FSIを労る意味からも、今回はこのエンジンオイルを試すことにしました。

エンジンオイルの交換作業は、おなじみのmaniacs STADIUMで行いました。エンジンオイルと同時に、オイルエレメントも交換します。エンジンオイルの量は約3Lです。作業の際にボンネットを外すのはAudi A2ならではのスタイルですね。

そして今回はギヤオイルも交換。これまでは純正ギヤオイルでしたが、メカニックと相談して、Unil opalの「GERION DE 75W」を試すことにしました。Audi A2の5速マニュアルでは、約1.8L入りました。

さっそくクルマを走らせると、以前に比べて明らかにパワートレインからのノイズが低減しました。とくに、低中回転域で気になっていたゴロゴロ、カラカラという直噴エンジン特有のノイズが抑えられて、すっきりとしたエンジン音に変わったのは驚きです。

エンジンの動きもスムーズさを増し、高回転まで淀みない吹け上がりに。さらに、低中回転域ではトルクが増した印象で、スポーティと思えるほど。そのうえ、ドイツ車の自然吸気エンジンらしい硬質さも感じられるようになり、Audi A2の1.6 FSIエンジンとの相性は良さそうです。

(Text by Satoshi Ubukata)

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