去る4月15日午前3時(日本時間)より、ドイツ・インゴルシュタットにあるアウディのプレス工場より生ライブを配信したヴァイオリニストのリサ・バティアシュヴィ氏。

正確には彼女を中心として、彼女の旦那様であるオーボエ奏者のフランソワ・ルル―氏などと一緒に。

これは新型コロナウイルスの拡大により世界中に悲しみと恐怖がもたらされている今、人々の心をひとつにするために開かれたもの。その模様は、YouTubeなどで現在もご覧いただけます。

※下の写真をクリックするとYouTubeが再生できます。

もちろんドイツにあるアウディの工場も現在は休止中。

アウディはどんな時でも「アート」が大きな軸になっているような気がします。

それは日本でも同じこと。

かつてアウディ ジャパン本社が入っていた東京・尾山台のAudi 世田谷は、有名建築家の安藤忠雄氏が設計したもので、2002年のお披露目のときはアウディの勢いを感じました。

その後の新型車発表会なども、ほかの自動車メーカーではやらない会場などで開催されることが多く、たとえば2004年には東京・港区芝公園の増上寺で「A6」。2005年に新型「A6 Avant」の発表を東京・国立競技場で。2006年には東京・六本木の国立新美術館の正式開館より前に新型TTの発表会。2013年には東京・木場にある「東京都美術館」にて新型「R8」のローンチイベントなどを開催するなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いを実感しました。

また、東京・原宿につくったアウディの発信基地「アウディ フォーラム東京」でも、新車の発表会はもちろん、アーティストのライブやイベントなどを行い、私も歌手の杏里さんのライブや夏祭りなどにも行った記憶が……。

当時、環境大臣だった小池百合子東京都知事が「クールビス」のトークショーを行ったり。まさに時代をリードしている感じ。

また、2000年からは毎年夏の夜に神奈川県・箱根にある箱根彫刻の森美術館にて「Audi MUSIC Meets ART」というジャズコンサートに協賛していたのも、「アート」や「音楽」というイメージを印象づけたのかもしれません。残念ながらこのイベントはもう開催されていませんが……。

それにしてもアウディがこの時期に「音楽」を通じて、アウディの一番のアートともいえるクルマをつくるプレス工場で、世界の連携を高める「#AudiTogether」を発信する姿にアウディの“ぶれない信念”を感じました。どんなときも「アウディができることを」「アウディらしい方法で」……ですね。

(Text by Yumi Yoshida)