2019年9月22日、宮城県のスポーツランドSUGOにおいて2019 AUTOBACS SUPER GT第7戦「SUGO GT 300 KM RACE」の決勝が行われ、Audi Team Hitotsuyamaは不運に見舞われながらも7位で完走し、ポイントを獲得した。

決勝前日の21日には、ノックアウト方式の予選が行われた。ここSUGOでは、GT300クラスにかぎり、A/Bの2グループにわかれて10分間のQ1が行われ、上位各8台がQ2に進出する形式が採用される。

Audi Team Hitotsuyamaはリチャード・ライアン選手がQ1のBグループに登場。ライアン選手は計測5周目に叩き出した1分19秒108がベストタイムとなったが、Bグループで11番手だったことからQ2への進出はならず、#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSは22番グリッドからのスタートとなった。

決勝当日の22日は、朝方こそ薄日が射す空模様だったが、マシンがスターティンググリッドに並ぶころから霧雨が降り出し、その後の天候の変化が心配された。Audi Team Hitotsuyamaはスリックタイヤを装着した状態でグリッドについたが、雨が本格化するとみてグリッド上でレインタイヤに履き替え、スタートを待つ。

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その後、雨粒が大きくなり、コースがウェットコンディションに変わりつつあったことから、急遽、セーフティカー先導のスタートに変更。3周のセーフティカーランののち、本格的な戦いが始まった。

ここで見事なダッシュを決めたのが、#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSのスタートドライバーを務める富田竜一郎選手。富田選手は4周目に8台を抜いて一気に14番手までポジションを上げると、その後もオーバーテイクを続け、7周目には10番手、31周目には6番手まで大きく順位を上げたのだ。

そして35周目、ピットに向かおうとした富田選手は不運に見舞われる。GT500のマシーンが2コーナー外側のグラベルにつかまり、セーフティカーが導入される。これにともない、富田選手がピットインする直前にピットレーン入口が閉鎖となる。もしも、このタイミングでピットインできていれば、ピットストップの作業時間が無視できただけに残念だ。

富田選手はセーフティカーランが解除された41周終わりでピットストップし、ライアン選手にドライバー交替。#21 Hitotsuyama Audi R8 LMSがピットを離れる際に、不運にも他車との軽い接触があり、のちにこれが原因でドライバースルーペナルティが科せられてしまう。

一度7位までポジションを上げたライアン選手は、ドライブスルーにより11番手まで順位を落とすが、雨の中での果敢な走りで、ふたたび7位まで順位を戻し、今季最高位でレースを終えることになった。

GT300クラスの優勝は、2番手スタートの#55 ARTA NSX GT3 高木真一/福住仁嶺組。一方、GT500クラスは、#3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの平手晃平/フレデリック・マコヴィッキ組が獲得した。

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次の最終戦は、11月3日、栃木県のツインリンクもてぎで行われる。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Satoshi Ubukata, GTA)