乗車定員が4名で、A4/A4アバントに比べると後席が少し窮屈......という弱点はあるものの、幸いわが家に限ってはあまり影響はなく、良い出物があれば......と考えていたくらい。まあ、実際にはA3スポーツバックに落ち着いたんですが、いまだにA5スポーツバックへの思いは断ち切れません(笑)
そんな次期購入候補の上位モデルであるS5スポーツバックが、「RS 5」試乗会の空き時間に試乗できるかもしれない!?というので、喜び勇んで訪れた富士スピードウェイ。すると、ありましたよ、S5スポーツバックが! 「RS 5のほかに、もう一台ご試乗できます」というので迷わずS5スポーツバックを指名。早めに試乗会場に到着したおかげで、希望どおりのモデルが確保できました。
余談ですが、「RS 5」は"RS"と"5"に半角スペースを入れるのが正式な表記です。ご参考まで!
さて、本題に戻りますが、派手さを抑えたエクステリアはSモデルの流儀。インテリアは天井部分までブラックとなり、また、デコラティブパネルにリアルカーボンが施されるなど、標準のA5スポーツバックやA5スポーツバックS-lineにも増して、スポーティな雰囲気を強めています。
リアシートは大柄な大人には少し窮屈かもしれませんが、身長が160cm台までなら十分快適に過ごせるスペースが確保されています。もちろん、4ドアなのでファミリーで使うにも文句は出ないはず。
RS 5を試乗したあと、S5スポーツバックに乗り換えます。RS 5とはパワーこそ100ps以上違いますが、低回転から太いトルクを発揮するS5スポーツバックの3.0 TFSIエンジンも力強さでは引けをとりません。ハイスピードの富士スピードウェイを走るうえでも、十分すぎる加速を味わうことができました。パワーを確実に路面に伝えるクワトロのおかげで、3.0 TFSIのハイパフォーマンスが十二分に生かせるのもS5スポーツバックの楽しさを加速します。
さらに楽しいのがS5スポーツバックのハンドリング。もともと、A4/A5シリーズは俊敏なハンドリングが魅力なんですが、このS5はスポーティに躾けられたサスペンションがコーナリング中の姿勢を安定させるとともに、リアスポーツディファレンシャルを得たクワトロのおかげで狙いどおりのラインを駆けぬけることができます。その気になればオーバーステアに持ち込むことも簡単で、そのときのコントロール性もFRとは別次元。サーキット走行がとてもエキサイティングなクルマでした。
まあ、なかなかサーキットを走る機会はないかもしれませんが、いざというときにはサーキット走行も楽しめてしまうスーパー4ドアクーペ。先日乗ったS7スポーツバックも素敵でしたが、サイズを考えるとS5スポーツバックがちょうどいい......。
認定中古車なら手が届く日が来るかなぁ(笑)
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Minoru Kobayashi)