撮影が長引き、暗くなってからの移動も多かったのですが、そんなとき頼りになったのが......。
新しいAudiに続々搭載の「マトリクスLEDヘッドライト」です!すでに体験している人も少なくないと思いますが、念のため説明しておくとこのマトリクスLEDヘッドライトは、ロービーム用のLEDに加えて、複数個のハイビーム用LEDで構成されるヘッドライトです。Audi A4の場合、片側のヘッドライトに12個のハイビーム用LEDが搭載されています。
夜間、オートハイビームをオンにすると、ルームミラー裏に内蔵されたカメラが対向車や前走車を認識し、その部分だけハイビームのLEDを消灯または減光させて、自動的に眩惑しないよう最適な配光に調整してくれるというものです。
日本では、たとえばほとんど照明のない高速道路を走るときなどにとても重宝します。
先日訪れたドイツでは、夜の一般道を走るときに大いに役に立ちました。というのも、ドイツでは街を外れると片側1車線の道路でも制限速度が100km/hと高く、街路灯などもないため、できればハイビームで走りたいところです。しかし、それなりにクルマが走っているとロービームを使わざるをえません。その点、このマトリクスLEDヘッドライトなら"フルハイビーム"に近い状況で走ることができるので、とてもラクでした。
そんな便利なマトリクスLEDヘッドライトですが、先行車や対向車からどう見えるのか、本当に眩しくないのか、ずっと心配でした。
だから、チャンスがあればマトリクスLEDヘッドライトが付いたAudiと連れだって、夜の高速をドライブしたいと思っていたのですが、先日それがついに実現しました!
適度に交通量がある東名高速で、マトリクスLEDヘッドライトを点灯したAudi A4の前を走りました。2台とも左の走行車線を通行。右側の追い越し車線にクルマがいなくなると、追い越し車線の路面や中央分離帯の付近が明るく照らされるのがわかります。しかし、ルームミラーに映るAudi A4のヘッドライトは眩しくありません。
ただ、よく見るとそれぞれ3個ずつあるハイビームの明るさにばらつきがありました。LEDの明るさを微妙に変化させていることがわかります。試しにフルハイビームの状態にしてもらうと......明らかに眩しい。
映像がないのが残念ですが、マトリクスLEDヘッドライトによるハイビームは、できるだけ広い範囲をハイビームで照らしながらも、まわりに迷惑をかけない優れモノであることがわかりました。
皆さんも機会があればマトリクスLEDヘッドライトが付いたAudiで、夜のドライブをお楽しみください!
(Text by Satoshi Ubukata)