いまのAudiのシンボルといえば"シングルフレームグリル"。Qシリーズと呼ばれるSUVには、Aモデルとは異なるデザインのシングルフレームグリルが装着されるのですが......。 現行の「Audi Q7」や「Audi Q3」には、シングルフレームグリルの上の角がヘッドライトに続くデザインが採用されています。フルモデルチェンジして2代目になったAudi Q5にも、その流れを汲むシングルフレームグリルが装着されました。

Qシリーズには通常のAモデルと異なるシングルフレームグリルを与えるという方針のもとデザインされたシングルフレームグリルです。


一方、"型破る"Audi Q2は、多角形のモチーフを各所に配するとともに、8角形のシングルフレームグリルを採用することで、従来のQシリーズにとらわれないエクステリアデザインに仕上げられています。


ここまではわかるんですが、その後登場した「Audi Q8 concept」にも8角形のシングルフレームグリルが装着されているではありませんか! 新しいQシリーズのシングルフレームグリルはどうなってしまったんでしょうか?


そこで、Audi Q2の発表会のために来日したAudiのデザイナー、Matthias Fink(マティアス・フィンク)氏に話を伺ったところ、今後は8角形のシングルフレームグリルがQシリーズの顔になるとのこと。Audi Q7やAudi Q5のシングルフレームグリルで新しいイメージをつくろうとしていたはずなのになぜ?


この疑問に対してフィンク氏は、Audi Q2の8角形グリルが社内で好評で、急遽これで行こうということになったのだとか。ただ、Audi Q8 conceptを見ると8角形ではありますが、シングルフレームグリルの上の角がヘッドライトに続いているようですので、Audi Q2のままではなく、Audi Q7系との折衷案ということになるのかも?

このところ迷走気味に思えるAudiデザイン。Audi Q8がどんなシングルフレームグリルを装着してデビューしてくるのか、興味津々です。

(Text by Satoshi Ubukata)