素晴らしいスポーツカーを別に所有しているが、普段のクルマも同じくらいハイパワーじゃないと満足できない人か、素晴らしいスポーツカーを後ろから追い回して楽しむことに喜びを見出したい人にオススメしたいです。
ところで、2013年、輸入車販売の調子がよいです。JAIA調べの1〜11月の実績を見ると、外国メーカー全体の販売台数は24万8479台で、前年同期比16.1%の増加です。12月もこの勢いが続くでしょうから、ほぼ間違いなく今年は輸入車が売れた年ということになります。昨年も前年に比べ好調に推移したので、2年連続で輸入車は伸びています。昨年JAIAは「24万〜25万台というのは、2000年代前半に安定的に推移していた販売台数と同レベルで、ここへきてようやく2008年のリーマン・ショック以降大きく落ち込んだ台数を回復しつつあると言える」とコメントしています。
ブランドごとに見ても、前年同期比で下げているところはほとんどありません。逆に下げているところは目立ちます。販売台数ランキング(日本メーカー含む)上位から順に、前年の1〜11月より売れなかったブランドを挙げてみますと、12位のジープが前年同期比97.5%。グランドチェロキーのビッグマイナーは今年秋だったので、その効果が出てくるのは14年からなのでしょう。続いて17位のアルファロメオが同67.6%。新車がなかったですからね。次に18位のシトロエンで同76.3%。昨年、相次いでDSシリーズをリリースしたので今年はひと休みという感じでしょうか。C4とかC5などのCラインが元気ありませんからね。21位のシボレーは同89.5%。そのほか、スマートやジャガーも下げています。
そんな中、当サイトの読者の皆様にとって気になるであろうアウディは、これからデリバリーが本格化するA3を除けば、目立ったブランニューモデルがなかったわりに、ランキングではフォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMW、日産に続く5位と健闘しました。1〜11月の販売台数は2万5503台で、前年同期比115.4%の伸びを記録。これは同113.5%のBMWよりもよい数字ですが、販売の絶対数では、4万356台でランキング3位のBMWの後塵を拝しています。なおジャーマン・プレミアム御三家の中で今年最も鼻息が荒いのはメルセデス・ベンツです。ほぼ毎月のように新車を投入することによって4万7494台を売り、前年同期比131.6%を記録しました。
JAIAの統計を見始めるといろいろ興味深いことがわかってきます。先ほど2013年1〜11月の販売台数ランキング1〜3位は、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMWと書きましたが、この3ブランドは日本における保有台数でもトップ3のようです。日本で最も多く保有される輸入車はフォルクスワーゲンで64万3039台。2位がBMW(BMWミニを含む)で62万8278台。3位がメルセデス・ベンツの60万9381台(いずれも2012年3月現在)。日本で60万台以上保有されるのはこの3ブランドのみ。アウディは17万6038台。ここ最近の勢いからすると意外ですが、つまりまだまだ最近売れ始めたブランドといえるでしょう。
ちなみに、輸入乗用車の統計で面白いのは、ここ何年も連続して輸入車販売台数ナンバー1の座に君臨するフォルクスワーゲン。昨年一年間の販売台数は5万6191台と立派な数字ですが、実はBMWとミニを合わせると5万7314台なので、実質的に一番売れたのはBMWグループという言い方もできるのです。ただ、新型ゴルフを投入した今年のフォルクスワーゲンは、1〜11月の数字ながら、BMW+ミニの連合軍よりもさらに売れています。12月の数字だけでひっくり返る可能性は低いので、フォルクスワーゲンが文句なしの輸入車販売台数ナンバー1となるはずです。