前回は私のクルマ遍歴を書きました。今回は20年間務めたテストドライバーとはどんな仕事なのかを紹介します。 クルマやパーツを開発する際には、必ず試験をして目的の内容や性能を達成しているかどうかを確認します。

もしも新型が旧型よりも劣っていたら、ユーザーはきっとガッカリしますよね。そうならないように、そして、さらなる感動を与えるため......というと大げさかもしれませんが、魅力的なクルマというのは突然できるものではなく、それ相応の年月をかけて開発や実験を繰り返すからこそ生まれるものなのです。


そのプロセスにおいて、人間の感覚やさまざまな測定装置を使って、各性能を評価試験するのがテストドライバーのおもな仕事です。

ハンドリング性能や乗り心地、ノイズなどを市街地モードから高速域まで、天候の違いなどもカバーするよう、さまざまな条件下で試験していきます。昼も夜も、ときには海外でもと、試験の時間や場所はさまざまです。


そんなテストドライバー生活を20年ほど続けた経験をいかして、皆さんがクルマやタイヤの性能の違いを感じるコツや、運転方法などを紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします!

(Text by Michiya Kasai)