そんなとき、ほとんど衝動的にフォルクスワーゲンゴルフディーラーに寄り、試乗して惚れ込んだのがゴルフ1 Ci 4M/Tでした。若干20歳で手に入れてしまってから、ドイツ車三昧な日々を送っています。
いまでもゴルフ1に出会ったときのあの感覚を......という思いを大切にしてフォルクスワーゲン/アウディのチューニングをしております。個人的には、メーカーが何年もかけ、しかも一流のエンジニアがつくってきているクルマはバランスが取れていて、誰が運転してもちゃんと動くように仕上がっており、文句のつけようはないと思います。これが大前提!
「だったら、それをどうしてチューニングするの?」という疑問が出てくるのは当然だと思います。それに対して僕は、自分の好みに仕上げていく醍醐味がそこにあるからだと思います。たとえば、「アクセルを踏んでも自分の感覚より遅れてくるのはなぜ?」、「連続したカーブを走ると最初のカーブはいい感じで入れるのに切り返すとスコーンとショックが抜けたようになるのはなぜ?」と感じることがあるでしょう。
他の人はどう感じていてもいいことだけど、自分はそこが変わってくれないと、フォルクスワーゲン/アウディが嫌いになっちゃいそう......。そんなところから生まれてくるリクエストがチューニングだと思うんです。
だからすべての人に同じものがイイということもないし、みんながイイというものと本当に自分が求めているモノが違うかもしれない。案外難しいモノなんです。
どうぞ、よろしくお願いします!
(Text by A.Yokozuka)