現行のAudi A4やA5など、いわゆる「B8」系に対応する商品としては、すでにリヤ用の「CLRF-A004」があるが、今回あらたにフロント用の「CLRF-A008」が追加になった。アルミの「目の字」断面中空パイプを用いたCLRF-A008は、ブラックアルマイト仕上げのコンパクトなパーツで、性能はもちろん、デザインにもこだわるのがなんともcpmらしい。
今回はこのCLRF-A008をAudi A4 Avant 2.0 TFSI quattroに装着して、その効果を確かめてみる。車両にはすでにリヤ用の「CLRF-A004」が装着されているが、 CLRF-A008との同時装着がお勧めだという。
cpm LowerReinforcementの装着は、通常は純正のリーンフォースメントと交換するのだが、Audi A4の場合、フロントにリーンフォースメントがない。そこで、代わりにサービスホールに専用ボルトを入れてLowerReinforcementを装着する。この際、アンダーカバーと遮熱板の一部をカットする必要があるが、もちろんボディ側の加工は不要である。
これが装着後の様子。なお、Audi RS 4 / RS 5や社外マフラーに交換しているとcpm LowerReinforcementとマフラーのフロントパイプが干渉することがあるので、これに対応するためのスペーサーキットが用意されている。
作業が終わったところでさっそく試乗に。事前にリヤ用の「CLRF-A004」が装着された状態で走ったのだが、リヤ付近のかっちりした感じはステーションワゴンとは思えないほど。そのぶん、相対的にホイールベースあたりの剛性が物足りなく思えるのも事実だった。
ところが、フロント用のCLRF-A008を追加したことでこれが見事に解消! ボディ全体がカチッとした印象になったのだ。とくに、目地段差を越えたときやコーナリングの際には、ボディの捻れが確実に抑えられ、ステーションワゴンであることを忘れてしまう。
ボディ剛性が高まることで、乗り心地も向上。ステアリング操作に対する反応も良好になる一方、スタビリティの向上がもたらされるのが体感できる。
それでいて、CLRF-A008装着のデメリットは見あたらない。
価格はフロント用のCLRF-A008が2万円(税別)。リヤ用のCLRF-A004(2万2000円、税別)とあわせても5万円以下に収まるのが、その効果を考えるとコストパフォーマンスは実に高い。
手軽にワンランク上の走りを手に入れたいと考えているB8オーナーには、ぜひお勧めしたいアイテムである。
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(Text by Satoshi Ubukata)