アウディ ジャパンは、2月2日、アウディTTのハイエンドスポーツモデル「アウディTT RSクーペ」の発表会をアウディフォーラム東京で開催した。

(Photo by Miyaya Twenty-four)

アウディの人気コンパクトスポーツ「TT」に、TT RSが追加され、日本での販売がスタートした。 

RSモデルは、クワトロ社が送り出すスポーツハイエンドシリーズ。RS 6やRS 4など、数々のハイパフォーマンスモデルを手がけてきた。
その最新モデルが、コンパクトスポーツのTTをベースとしたTT RSクーペだ。固定式リアウイングを採用するのがTT/TTSクーペとの大きな違い。
RSモデルにふさわしいパフォーマンスを生み出すのが、TT RSクーペのために新たに開発された2.5L直列5気筒TFSIエンジン。340ps/5400〜6500rpm、450Nm/1600〜5300rpmもの高性能を手に入れている。
この圧倒的パワーは、6段マニュアルとquattroにより路面に伝えられる。TT/A3同様、quattroは第4世代ハルデックスカップリングを用いたスタンバイ型4WDだ。
サスペンションは、TT RS専用にチューンされた「RSスポーツサスペンション」を搭載する。マグネティックライドはオプションである。255/35R19タイヤを標準装着。19インチアルミホイールからは、前370mm、後310mmのベンチレーテッドディスクが顔を覗かせる。RSのロゴが記されたフロントブレーキキャリパーはアルミ製対向4ピストン。


フラットボトムタイプのステアリングホイールは、TT RS専用に深いディンプルが施されたレザーが採用される。フロントシートは電動タイプのスポーツシートが標準だが、オプションで写真のバケットシートを選ぶことができる(バケットシートの場合、ポジション調節はマニュアルになる)。

注目のパフォーマンスは、0-100km/h:4.6秒、最高速:250km/h(リミッター作動)の実力。その一方、10・15モード燃費は10.6km/Lと、ハイパフォーマンスと低燃費の両立に成功したのは、TFSIの成せるワザ。価格は835万円だ。

TT RSクーペの発売にあわせて、アウディ フォーラム東京では「アウディ スポーツクワトロS1」を一般公開している。5気筒ターボエンジンが搭載されるこのラリーカーは、ヴァルター・ロールが1986年のモンテカルロラリーに参戦したマシーン。そのDNAを受け継ぐのがTT RSというわけだ。
このアウディ スポーツクワトロS1は、通常はドイツ・アウディ本社に併設されるミュージアムに展示されているものだが、quattro30周年を記念して、2010年12月まで、ここアウディ フォーラム東京で展示される。

この機会を逃すとお目にかかれないかもしれないだけに、興味がある方はぜひ足を運ぶことをお勧めする。

(Text by S.Ubukata)