アウディAGは、2012年3月6日に開幕するジュネーブモーターショーに新型アウディA3を出展する。 「プレミアムコンパクト」のパイオニアとして1996年に登場したアウディA3。その3世代目がジェネーブショーでデビューを果たす。それは、アウディのコンパクトカーとして重要な役割を果たすだけでなく、新しい横置きエンジン用プラットフォーム「
全長4237×全幅1777×全高1421mmの新型A3は、クーペのようなスポーティなフォルムが特徴の3ドアモデル。のちに5ドアのスポーツバックが投入されるはずだが、例によってまずは3ドアからデビューということになる。

フロントマスクは新型A4/A5、A6と共通のイメージでデザインされ、オプションのバイキセノンヘッドライトにはLEDのデイタイムライトが組み合わされる。フルLEDライトのオプションも用意される。

新型A3の全長はほぼ旧型と同じだが、ホイールベースは23mmプラスの2601mmに伸ばされる一方、フロントオーバーハングがカットされたことでよりスポーティな印象を受ける。バイキセノンヘッドライトまたはフルLEDライト装着車ではテールライトがLEDタイプになる。


インテリアデザインは一新され、水平基調のダッシュボードに円形のエアベントの組み合わせが特徴的。ついにA3にもMMIが採用され、ダッシュボード中央のモニターは7インチの高精細タイプ(仕様により5.8インチも用意される)になる。


MMIは最新版の「MMIタッチ」が搭載される。ロータリースイッチの上面にタッチバッドが配置されており、文字入力やポインターの移動が可能となる。A8と同じインフォテインメントが楽しめるのもMMIタッチの特徴。オプションでバング&オルフセンサウンドシステムが用意されるのもうれしい。


後席は定員3名分のシートが用意される。大人2人には十分なスペースだろう。ラゲッジスペースは通常時が365L、シートバックを倒せば1100Lまでスペースを拡大することができる。
 

新型A3の見どころというべきが「ultra」、すなわち軽量化技術。新型のボディは旧型に比べて80kgの軽量化に成功。たとえばA3 1.4 TFSIの車両重量は1175kgに抑えられている。これを実現するために、フロントフェンダーとボンネットにはアルミを採用。それ以外の部分でも、高張力鋼板を多用している。
エンジンは、1.4 TFSI(122ps)、1.8 TFSI(180ps)、2.0 TDI(150ps)をデビュー時に用意。少し遅れて、"シリンダーオンデマンド"機構搭載の1.4 TFSIが登場の予定だ。駆動方式はFF。将来クワトロも用意されるという。
サスペンションは、フロントにマクファーソンストラット、リアにマルチリンクを採用する。オプションのアウディドライブセレクトを選べば、電子制御ダンパーの「マグネティックライド」が同時に装着される。人気のS-line(写真下)も用意される。

これ以外にもまだまだ見どころがたくさんある新型A3。ヨーロッパでは2012年春に販売がスタートし、夏にはデリバリーが始まるとのことだ。


(Text by Satoshi Ubukata)