Audi R8 LMXは、Audi R8 Coupe 5.2 FSI quattroをベースとした限定車。その最大の特徴は、オールLEDヘッドライトにレーザーハイビームを組み合わせたことだ。
レーザーハイビームは、2014年6月のルマン24時間レースにAudiが投入したテクノロジー。その新技術を量産車に移転した初めてのモデルがこのAudi R8 LMXなのだ。
60km/h以上で動作するレーザースポットは、5500ケルビンの白色光で、LEDハイビームの2倍の距離を明るく照らす。これにより、LEDハイビームを補完し、高速走行時の視認性と安全性を確保する。車載カメラにより、他の走行車両を認識して、自動的に配光パターンを調節する機構も備えている。
さらに、内外装にも手が加えられている。エクステリアでは、固定式のリヤウイングをはじめ、サイドブレード、フロントスポイラーリップ、エンジンコンパートメントカバー、リヤディフューザー、ドアミラーカバーといった部分にCFRP(カーボン)を使い、スポーティな印象を強めている。
一方、インテリアは、ファインナッパレザーのセミバケットシートには、セパンブルーのダイヤモンドステッチが施されるとともに、アルカンターラのヘッドライニングやファインナッパレザーのドアトリム、カーボンのパネルなどがエクスクルーシブな雰囲気を盛り上げている。
パワートレインは、5.2L V10と7速Sトロニックの組み合わせだが、エンジンは標準のV10よりも45psプラスの570psにパワーアップ。最大トルクも10Nmプラスの540Nmとなり、0-100km/h加速は3.4秒、最高速は320km/hをマークする。
ボディカラーは、マコウブルークリスタルエフェクトで、バケットシートの背面がボディ同色に。
価格は2905万円で、日本でのデリバリーは2014年10月中旬以降になる見込みだ。
(Text by Satoshi Ubukata)