新型Audi A4はSedanが現行型に比べて全長、全幅、ホイールベースが25mm、16mm、12mmそれぞれ拡大する一方、全高は旧型と同じサイズとなり、具体的には全長4726×全幅1824×全高1427mmという数字である。ステーションワゴンのAvantは、全長4725×全幅1824×全高1434mmで、Sedanよりも1mm短く、7mm背高である。
にもかかわらず、新型は現行モデルに比べて約15kgの軽量化に成功している。
Sedan、Avantともにひと目でAudi A4とわかるプロポーションを維持しながら、ヘッドライトやシングルフレームグリルは最近のAudiらしい精悍なデザインに仕上がっている。空力特性の改善も新型の特徴のひとつで、CD値はSedanで0.23、Avantでも0.26を達成している。
ヘッドライトはバイキセノンヘッドライトが標準となる一方、オプションでLEDヘッドライトやマトリクスLEDヘッドライトが用意される。いずれも3Dデザインが特徴で、マトリクスLEDヘッドライトを選んだ場合はダイナミックターンインディケーターが装着される。
リヤはスポイラー内蔵トランクリッド(Sedan)やルーフスポイラー(Avant)などが、よりスポーティな印象を与えている。LEDリヤコンビネーションランプは、フロント同様に3Dデザインが採用され、SedanとAvantでは異なるデザインが採用されている。
インテリアは、ダッシュボードのみならず、エアコンのエアベントまでが水平基調のデザインとなり、また、センタークラスターが宙に浮かぶようなデザインとなるなど、従来とはまったく異なる印象に仕上がっている。
シフトレバーやMMIコントローラーのデザインも一新。さらに、メータークラスター内に地図を含む必要な情報を表示する「アウディ バーチャルコックピット」も用意されている。
後席やラゲッジスペースの広さも見どころのひとつで、なかでもAvantは通常時のラゲージスペースが505L、分割可倒式の後席を倒せば最大1510Lの広大なスペースが現れる。
Avantのテールゲートは電動で、テールゲートのスイッチやリモコンキーなどに加えて、リヤバンパー下の足の動きを察知してテールゲートを開ける「バーチャルベダル」機構も採用する。
エンジンはガソリンのTFSIが3タイプ、ディーゼルのTDIが4タイプ用意される。TFSIは1.4 TFSI(150ps)、2.0 TFSI(190ps)、2.0 TFSI(252ps)の3つで、既報のとおり190psの2.0 TFSIは"ミラーサイクル"を採用する。7速Sトロニックとの組み合わせでSedanが20.8km/L、Avantで20.0km/Lの燃費(NEDCモード)を達成する。
また、TDIは2.0 TDI(150ps)、2.0 TDI(190ps)、3.0 TDI(218ps)、3.0 TDI(272ps)が用意され、2.0 TDI(150ps)と6速マニュアルの組み合わせでは26.3km/Lの低燃費を誇る。
トランスミッションは、TFSIには7速Sトロニックまたは6速マニュアル、3.0 TDI(218ps)には7速Sトロニック、3.0 TDI(272ps)には8速オートマチックが組み合わされる。駆動方式はFFまたはフルタイム4WDのquattroだ。
サスペンションは、フロントが改良型の5リンク、リヤはこれまでのトラペゾイダルリンクから新開発の5リンクに変更。連続可変ダンパーの設定もある。
他にもさまざまな新技術を採り入れた新型Audi A4/A4 Avant。ドイツでは2015年秋の発売。その後、遅れて日本でも発売となる。
(Text by Satoshi Ubukata)