2016年1月14日、アウディ ジャパンはプレミアムSUVの「Audi Q7」を2016年3月下旬に発売すると発表した。

※一部写真はヨーロッパ仕様
2015年の東京モーターショーでジャパンプレミアを果たした「Audi Q7」が、日本でも正式に発表になった。

Audi Q7は、プレミアムSUVブームの牽引役として日本でも人気を呼んだ「ポルシェ カイエン」や「フォルクスワーゲン トゥアレグ」と基本設計を共有するモデルとして2005年にデビュー。日本でも2006年に販売が開始されている。カイエンやトゥアレグにはない7シーター仕様を用意し、また、Audi独自のフルタイム4WDシステム「quattro」を採用することで人気を集めたものの、2013年には日本国内での販売が終了。日本への再上陸が待たれていた。

そのAudi Q7がフルモデルチェンジしたのをうけて、日本でも販売が再開されることになった。


新型Audi Q7は、縦置きパワートレイン用の新アーキテクチャ「MLB evo」を採用し、軽量化や運動性能の向上、安全装備の充実を図ったのが特徴。ボディサイズは全長5070×全幅1970×全高1735mmで旧型よりもわずかに小さくなった程度だが、車両重量は最大300kgのダイエットに成功している。

先代の丸みを帯びたシルエットから一転、新型はエッジの効いたシャープなデザインとなった。Audiの顔であるシングルフレームグリルは、よりワイドになったことに加えて、斜め上の部分をヘッドライトにつなげることで、より力強い印象を与えているのがQシリーズならではの特徴。ダブルアローデザインのヘッドライトは、オプションでマトリクスLEDヘッドライトを選ぶことが可能だ。ヘッドライトの種類によらず、LEDテールライトにはダイナミックターンインディケーター機能が備わる。


インテリアは前席を取り囲むような"ラップアラウンドデザイン"を採用。水平基調のダッシュボードは、エアベントと帯状のデザインで統一することでワイド感を強調。ツートーンのカラーコーディネートも美しく、ラウンジのような雰囲気が楽しめる。

メータはフルデジタル方式のバーチャルコックピットを採用(一部グレードではオプション)。Audi TTと異なり、ダッシュボードセンターのMMIディスプレイも用意される。テレマティックサービスのAudi connect/Audi connect Navigatorは3年間無償で利用可能だ。


Audi Q7のシートは標準が5人乗り仕様となるが、オプションの7シーターパッケージを選べば3列7人乗り仕様となる。セカンドシートは独立してシートスライド、リクライニング、収納が可能。また、サードシートは電動格納式を採用する。


エンジンは2L直列4気筒直噴ターボの2.0 TFSI(252ps/370Nm)と3L V6直噴スーパーチャージャーの3.0 TFSI(333ps/440Nm)を用意。これに8速ティプトロニックが組み合わされる。駆動方式はセルフロッキングディファレンシャルを用いたquattroで、通常は前40:後60にトルクを配分する一方、状況に応じて前70:後30〜前15:後85の範囲で自動的にトルク配分を変更する。

サスペンションは、新開発の前後5リンクサスペンションを採用。アダプティブエアサスペンションはオプション。また、後輪ステアの「オールホイールステアリング」も用意されている。

最新の安全装備を充実させたのも新型Audi Q7の見どころのひとつ。追突の回避、または、被害を軽減する自動ブレーキの「アウディ プレセンス シティ」などを標準で搭載。また、渋滞時に前車との車間距離を維持するだけでなく、ステアリング操作もサポートする渋滞アシスト機能付のアダプティブクルーズコントールも新しい機能だ。
  

ラインアップは、Audi Q7 2.0 TFSI quattroとAudi Q7 3.0 TFSI quattroの2タイプ。価格はそれぞれ804万円と929万円である。

(Text by Satoshi Ubukata)