これに関して、AUDI AGセールス&マーケティング担当取締役を務めるディエトマー・フォッゲンライター氏は、「2016年は多くの主要なマーケットで強い逆風を受け、Audiにとって予想以上に厳しい年となりました。それでも、世界中の国々でバランスよく成長し、Audiのビジネス基盤が揺るぎないものであることを確認することができました。Audiが最近導入したモデルはいずれも市場で好評を得ており、われわれの製品/テクノロジー戦略が着実に成果を上げていることが証明されつつあります」と述べている。
2016年の販売増に大きく貢献したのはAudi A4で、全世界で前年比7.6%増の33万7550台を販売。ヨーロッパにかぎれば前年比25.7%増の約16万4600台となった。
また、2代目に生まれ変わったAudi Q7は、全世界では前年比43.6%増の約10万2200台となり、Audi Q7としてははじめて年間10万台の大台に乗ることになった。
地域別の販売台数では、全体の4割以上を占めるヨーロッパ市場で前年比7.6%増。ドイツ、イギリス、フランス、イタリアの4大市場での販売が好調なことに加え、前年比16.4%増の成長を見せるスペイン市場が後押しした。
アメリカでは、前年比4%の販売台数を達成。これを牽引したのは新型Audi Q7で、全21万213台のうち3万563台がAudi Q7となった。ちなみにQモデル全体の販売は前年比18.9%増の10万161台で、販売の2台に1台がQモデルということになる。
前年比3.6%増となった中国では、Audi A3やAudi Q3といったコンパクトモデルが販売を伸ばした。
2017年についてディエトマー・フォッゲンライター氏は「Audiは、製品ラインナップの包括的リニューアルをさらに前進させる予定であり、複数のニューモデルが引き続き市場に投入されることになるでしょう」と述べ、さらなる販売台数増に意欲を示した。
(Text by Satoshi Ubukata)