写真からもわかるように、新しいAudi A3は前後パンバーのデザインが変更されたことに加えて、シングルフレームグリルがよりワイドで6角形を強調する形にデザインされている。ヘッドライトもよりシャープになり、以前にも増して端正な表情となっている。
ヘッドライトはバイキセノンタイプが標準で、オプションでLEDヘッドライトが用意される。その場合、"ダイナミックインジケーター"付きのLEDリヤコンビネーションライトが搭載される。
インテリアは、基本的には従来のデザインを踏襲するが、フルデジタルメーターの「アウディ バーチャルコックピット」がオプションで選べるようになった。細かいところでは、MMIコントローラーに隣接するスイッチがこれまでの4つから2つに変更されている。
FFモデルのパワートレインは、1.4 TFSI(122ps)と1.4 TFSI CoD(140ps)の2タイプから1.4 TFSI(122ps)に一本化。トランスミッションは乾式単板クラッチタイプの7速Sトロニックが組み合わされる。19.5km/LのJC08モード燃費はPI前と同一だ。
一方、quattroでは、1.8 TFSI(180ps)に代えて、2.0 TFSI(190ps)を新たに採用。この2.0 TFSIは、Audi A4 2.0 TFSI(FFモデル)に初搭載されたエンジンで、Audiが"Bサイクル"と呼ぶミラーサイクルの燃焼方式を採用するのが特徴だ。比較的負荷が低い状況では、バルブタイミングを変更することで圧縮比よりも膨張比を大きくすることで熱効率を向上する。
組み合わされるトランスミッションも、従来の湿式多板クラッチタイプの6速Sトロニックが7速に変更となった。これにより、JC08モード燃費は、PI前の14.8km/Lから16.0km/Lに向上している。
衝突被害を回避・軽減する自動ブレーキを含む「アウディ プレセンス フロント」とアダプティブクルーズコントロールは全車に標準装着。さらに、2017年夏以降には「アウディ アクティブレーンアシスト」、「アウディ サイドアシスト」、「トラフィックジャムアシスト」を組み合わせた「セーフティパッケージ」をオプションとして用意する。
トラフィックジャムアシストは、65km/h以下で高速道路などを走行する際に、自動的に車間距離を調整するだけでなく、ステアリング操作もアシストする半自動運転機能だ。65km/h以上では、通常のアウディ アクティブレーンアシストとアダプティブクルーズコントロールによりドライバーの負担を軽減する。
グレードは、標準仕様に加えて、車高を15mm低め、17インチホイールを装着するsportを設定。さらにsportでは、S lineパッケージを選択することも可能だ。
新しいラインアップと価格は次のとおり。
Audi A3 Sportback 1.4 TFSI......293万円
Audi A3 Sportback 1.4 TFSI sport......329万円
Audi A3 Sportback 2.0 TFSI quattro......399万円
Audi A3 Sportback 2.0 TFSI quattro sport......429万円
Audi A3 Sedan 1.4 TFSI......311万円
Audi A3 Sedan 1.4 TFSI sport......347万円
Audi A3 Sedan 2.0 TFSI quattro......417万円
Audi A3 Sedan 2.0 TFSI quattro sport......447万円
スポーツモデルのAudi S3は、搭載される2.0 TFSIの最高出力が285psから290psにアップするとともに、トランスミッションが湿式多板クラッチタイプの7速Sトロニックに変更されている。
マグネティックライドはオプション。また、Audi S3にのみオプション設定されるマトリクスLEDヘッドライトを選んだ場合、リヤに加えてフロントにもダイナミックインジケーターが搭載となる。
Audi S3の価格は次のとおり。
Audi S3 Sportback......606万円
Audi S3 Sedan......624万円
(Text by Satoshi Ubukata)